Intelが、ソニーのミニノートブックVaio向けに新たなCeleronプロセッサを製造している。Intelの幹部によると、このモバイル向け超低電圧プロセッサの名称はCeleron Aで、動作周波数は600MHz。Intelのノートパソコン向けプロセッサの今後を決定づける製品となるかもしれない。
ソニーはCeleron Aを搭載したVaioを日本でのみ販売。IntelはCeleron Aを一品生産として扱っており、これまでも頻繁に個別メーカーに対応した特別仕様のプロセッサを製造している。例えば、ソニーのデスクトップパソコン、Vaio Wには動作周波数1.6GHzのCeleronを製造し、また最近では顧客の要望に応じて、動作周波数1.26GHzのモバイル向けCeleronをリリースした。
こうした特別仕様のプロセッサが、Intel製品の今後の行方を指し示すことも、これまでにはあった。低電力のモバイル向けPentiumは、もともと東芝のミニノートブックLibrettoの初期バージョン用に開発したものだった。さらに、Hewlett-Packard(HP)用に開発したモバイル向けPentium 4Cは、デスクトップ性能のノートパソコンに向けたPentium 4の先駆けとなった。
Celeron Aはモバイル向けの主力プロセッサ、Pentium Mを再構成したもので、電池動作時の電源電圧と動作周波数をおさえるSpeedStep技術といった機能を取り除いてある。また、Pentium Mの2次キャッシュは1MBだが、Celeron Aでは約半分の512KBにした。
このような変更は、IntelがCeleronを開発する際に辿ってきた道である。例えば、モバイル向けCeleronの現行製品は、同じくモバイル向けのPentium 4-Mの動作周波数を低くし、SpeedStepなどを取り除いたものだ。2次キャッシュも、Pentium 4-Mの半分の256KBとなっている。
IntelのスポークスマンのShannon Johnsonによれば、「IntelはPentium Mをベースにしたモバイル向けCeleronの本格的な製品ラインを検討しているが、今年中にこのようなプロセッサをリリースする予定はない」という。
「現在のところ、顧客の要望に応じて製造を行っている。今後、大きなニーズがあればこのような特別仕様を再検討し、必要であればIntelの製品ラインに加えるだろう」(Johnson)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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