「Bing」、2年目の展望--「ユーザー対話方式」などへの取り組み

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年07月20日 07時30分

 サンフランシスコ発--発表からまだ1年の「Bing」について、Microsoftは明らかに、この改良された検索エンジンサービスが、独り立ちして生計を立てることは期待していない。

 しかし、もはや新生児とは言えないBingが親の気を引くには、かわいらしい見た目以上のものが必要になる。Microsoftは、市場シェアのさらなる拡大、そして言うまでもなく、モバイル検索や地図サービスなどの新規分野での継続的な発展を期待している。

 comScoreによれば、Bingの1年目に、Microsoftは約8%の市場シェアを12.7%(6月時点)まで増加させることに成功したという。これは大幅なシェア拡大だ。しかし、同社はこれを達成するために、大がかりな宣伝や、Hewlett-Packard(HP)やDellなどから新たに発売されるPCでBingをデフォルト検索エンジンとする高額な提携契約に、多額の資金を費やしている。

 シニアバイスプレジデントのSatya Nadella氏は、米国時間7月13日に当地で開催の検索関連のイベントで講演し、「ツールバーに関する契約は、ユーザー獲得に重要な役割を果たした」と認めた。

 Nadella氏は、Microsoftは2年目も同程度のシェア獲得が可能だと期待を持たせながらも、それは英雄的な偉業だと述べた。では、わずか1、2ポイントの伸びでは期待はずれなのだろうか。そうではないと、Nadella氏はイベント終了後に筆者に語った。それも成功だ。

 明らかにNadella氏は、「少なめに約束し、それ以上の結果を出す」というトーンで話すようにアドバイスされているようだ。

 ここで決め手になるのは、Microsoftが重要な契約でGoogleに取って代わることが可能かどうかという点だ。例えばAOLの検索サービスプロバイダー契約だ(この契約は更新時期を迎えており、AOLは複数の選択肢を検討しているという)。

 Nadella氏は7月13日のインタビューで、「ぜひ検討してもらいたい」と述べている。

 Nadella氏はまた、Microsoftの検索部門が利益を上げるようになる時期については明言を避け、その質問に一番よく答えられるのは、最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmer氏か、検索部門のトップのQi Lu氏だろうと述べた。

MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントHarry Shum氏は7月13日、「成り行き任せ」な検索結果から、ユーザーとの対話を増やした方式に移行するという、同社の取り組みについて語った。 MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントHarry Shum氏は7月13日、「成り行き任せ」な検索結果から、ユーザーとの対話を増やした方式に移行するという、同社の取り組みについて語った。
提供:Ina Fried/CNET

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