(編集部注:米CNETによるAppleの新端末「iPhone 6 Plus」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は9月19日に公開されています)
「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」はいずれも、前面と背面のカメラが強化されているが、iPhone 6 Plusにはさらなるアップグレードが施されている。背面カメラの解像度はiPhone 6と同じ8メガピクセルだが、光学式手ぶれ補正機能も追加された。われわれが行ったテストでは、シャッタースピードは一貫してiPhone 6より遅かったものの、撮影した画像の鮮明さは全く同じだった。露光時間が長くなると、ISO感度が下がって画像のノイズが著しく軽減し、発色も良くなる。
iPhone 6とiPhone 6 Plusには新しいビデオ手ぶれ補正機能も搭載されている。この機能はデジタルエフェクトではあるが、その効果はかなり素晴らしい。手持ちで複数の動画を撮影してみたところ、動いているときでさえ、滑らかな映像を撮影でき、ほかのデジタル手ぶれ補正技術で時折見られるような歪みは全くなかった。撮影中に動作するリアルタイムオートフォーカス機能も備えているため、被写体の動きを追って画面を何度もタップする必要はない。
動画の解像度は1080pのままだが、60fpsでの撮影も可能になった(オプションで30fpsも選択できる)。スローモーション撮影も120fpsから240fpsに強化されている。
前面カメラもアップデートされた。手ぶれ補正機能はないが、開口部f/2.2のレンズを備える。そのため、旧モデルより多くの光がセンサに当たるようになり、暗い場所でより高画質の自撮り写真を撮影できるようになった。よくパブに飲みに行く人には最適な機能だ。
いずれのiPhone 6モデルも新しい「A8」プロセッサを内蔵するが、興味深いことに、GeekbenchのベンチマークではiPhone 6 Plusの方がわずかに低速という結果が出た(1.35GHz対1.39GHz)。とはいえ、両モデルのベンチマークはほぼ同じで、一貫して旧世代のiPhoneより10~20%高速だった。
したがって、「iPhone 5s」からの性能向上は素晴らしく、iPhone 6 Plusは全体として、日常の使用において非常にきびきびと動作し、反応も早い。動作が時折ぎこちなくなり、パフォーマンスが低下することもあったが、現時点では、「iOS 8」が初期段階にあることが原因だとわれわれは考えている。今後改善されることを願う。
iPhone 6 PlusとiPhone 5s、そしてiPhone 6 PlusとiPhone 6の間にも、誰もが気づくであろう大きな違いがある。バッテリ持続時間だ。iPhone 6 Plusはわれわれのバッテリ消耗テストで、13時間16分という好成績を収めた。そのバッテリ性能は実環境での見事なパフォーマンスで裏付けられており、丸1日の酷使(ウェブサーフィン、ゲームプレー、動画ストリーミング、GPSナビゲーションを絶えず実行)をやすやすと、そして何度も乗り切り、多くの場合、充電せずに翌日も使うことができた。
残念ながら、充電にはこれまでどおり「Lightning」ケーブルを引っ張り出してこなければならない。「Apple Watch」はワイヤレス充電に対応するが、iPhone 6とiPhone 6 Plusは未対応だ。
比較ベンチマークの結果は以下のとおり。いつものことだが、この結果を鵜呑みにするべきではない。とはいえ、iPhone 5sと「A7」プロセッサが競合製品を圧倒した2013年と異なり、iPhone 6とiPhone 6 Plusはすべてのランキングで首位になったわけではない。
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