5.5インチIPS液晶ディスプレイの大きさと明るさを考えると、バッテリ持続時間の長さはなおさら印象的だ。日差しの強い場所でも見やすく、正面以外の角度から見てもコントラストが失われることはない。1920×1080ピクセルの解像度は1080pのコンテンツの視聴に最適だが、そのためにいくつか問題も生じる。
まず、この解像度に最適化されたiPhoneアプリはほとんどない。現在のところ、ほぼすべてのアプリが本体に内蔵のスケーラーを利用する必要がある。スケーラーはアプリを拡大して画面のサイズに合わせるだけだ。その機能自体は特に問題ないが、結果として文字がぼやけてしまうことがある。それよりも大きな問題は、キーボードのサイズも大きくなることだ。アプリを切り替えるたびに、キーボードが大きくなったり、小さくなったりするため、皆さんのご想像どおり、大量のタッチ入力作業を行うときに少し問題になる。
この問題は、iPhone 6とiPhone 6 Plus向けに最適化されたサードパーティーアプリが増えるにつれて軽減されるはずだが、現在のところかなり面倒な問題だ。煩わしい部分はほかにもあり、iPhone 6 Plusでは「iPad」向けアプリを利用できない。アプリを7.9インチから5.5インチのディスプレイ向けに縮小するのは、3.5インチから5.5インチのディスプレイ向けに拡大するより難しいのだろうか。開発者がiPad専用アプリの機能やデザインをiPhone 6 Plusに移植するようになることを期待してもよいが、iPadアプリを直接実行することは残念ながら禁止されている。
iPhone 6 Plusは万人向けのスマートフォンではない。サイズはiPhone 6 Plusの最大の短所であり、実際に、iPhone 6とiPhone 6 Plusのどちらかを選ぶべきか検討している多くの人にとって、決定的な要因になるはずだ。このサイズのデバイスでも構わないというのなら、バッテリ持続時間の延長だけをとっても、余分に100ドルを払う価値はある。カメラの性能向上に関心がある人や、大画面の大きなフォントの恩恵を受けられる視力の人にとっては、さらに大きな価値がある。
iPhone 6 Plusは市場で最も個性的な外観のファブレットデバイスではないかもしれないし、最も多機能なデバイスでもないだろうが、Apple製モバイルデバイスの世界における大きな前進ではある。これまでで最も強力なiPhoneであり、スマートフォン市場で最も熾烈なこのセグメントにおいて見過ごせない製品だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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