ニューヨーク発--Googleでソーシャルネットワーク製品を指揮する幹部の1人は米国時間11月28日、Facebookは過去のソーシャルネットワークであり、その広告手法はうまく機能していないと述べた。
Googleで「Google+」担当バイスプレジデントを務めるBradley Horowitz氏は、Facebookは現実の世界に対応した形になっていないと述べた。人々が会話をするときには、一定のグループ内で、他人を加えずにできるようでなければならない。そしてTwitterのような140字の短いメッセージではなく、本物の会話が可能であるべきだと同氏は語った。
Horowitz氏は11月28日にニューヨークで開催されたBusiness Insiderカンファレンスで、「Google+を設計する上でわれわれは、現実世界について、つまり人々が実際にとる行動について常に考えるようにしている。人々が関心を引き付けられる方法に、人間工学的に即した製品を作ろうとしている」と語った。
一方でHorowitz氏は、Facebookユーザーのニュースフィードに表示される広告をサンドイッチボード式の広告になぞらえた。そうした広告は実際には脈絡が欠けており、さほど効果的ではないことが多いと同氏は語った。
「広告や提案をユーザーのストリームに押し込むことは、ユーザーをいら立たせるだけでなく、ブランドを失望させることにもなる。世の中はそのようには動いていない」(Horowitz氏)
現実世界ではむしろ、目的がなければならない。空腹であればレストランに入る。空腹でないときやサンドイッチを探しているのではない場合にサンドイッチの広告を目にしても、あまり効果はない。しかし空腹時にランチの場所を検索できることや、友達のお勧めの店を見られることは、はるかに効果的だ。
「信頼している人々から勧めてもらうことが、ユーザーにとっては非常に価値があるということが分かっている。われわれはサンドイッチボード式の広告の代わりに、ユーザーのニーズを満たすという基本事項に立ち返る」(Horowitz氏)
Horowitz氏はさらに、Google+で「ユーザーに広告を押しつけることで人件費をまかなう必要は」Googleにはないと述べた。
Horowitz氏にインタビューしたBusiness InsiderのNicholas Carlson氏が指摘したように、Horowitz氏がそもそも論じていたのはFacebookが検索に進出することについてだった。
Facebookの検索機能は、この数カ月間で相当な話題になっているトピックだ。最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、Facebookは「人々が持つ多くの質問に答えを提供できる特異な立場にいる」と語っている。それは米CNETが最近指摘したように、データが極めて豊富なソーシャルグラフをマイニングして、質問に対する具体的な答えを抽出する「フレンドマイニング」と言うべきものだ。
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