米RealNetworksは、同社のストリーミングメディアソフトRealOne Playerに関して、米Motorolaと契約を締結。これにより、MotorolaのLinuxベースの携帯電話にRealOne Playerが組み込まれることになる。
両社の提携により、 RealOne Playerを使って携帯電話上で音楽や動画コンテンツにアクセスできるようになる。両社はこのような携帯電話を2004年の前半に提供すると、22日(米国時間)に発表した。
この提携は、オープンソースOSであるLinuxの採用がワイヤレス端末分野でも拡大しつつあることを示す新たな例となる。RealNetworksはLinux関連の取り組みを急速に拡大しており、今年初めには、自社の音楽・動画プレイヤーをLinux上で動くようにするため、ソースコードを公開すると発表。すでに、MPEG-4やWindows Mediaなど多くのファイルフォーマットをサポートする動画・音楽圧縮技術のHelixと、メディアサービスのHelix DNAの2つのソースコードを公開している。
Motorolaによると、Helixのクライアントソフトのソースコードは、同社がHelix Communityと呼ばれる開発者ネットワークを通じて、携帯電話機を市場に提供する際に役に立つという。Helix Communityは、RealNetworksと開発者、そして他のベンダーが共同で進める取り組みで、ストリーミングメディア向けのオープンソース技術であるHelix DNA用に新たなアプリケーションを開発することを目的としている。
Motorolaはまた、Linuxの普及にも深く関わっている。同社は今年、Linuxを搭載した初の携帯電話機A760を発売した。同社は以前、Linuxについて、「自社の携帯端末用ソフトウェア戦略の重要な柱になる」と述べており、オープンソースコミュニティにおける迅速なアプリケーション開発が、自社で新しいサービスを開発する際に役立つと考えている。
Linuxの将来性を強く確信したMotorolaは、先頃、保有していたSymbianの株式の19%を売却した。Symbianは、次世代のワイヤレス通信網を使うスマートフォン向けにOSを提供する主要な開発会社である。
これまでのところ、Motorolaでは、Linuxベースの端末を構築するにあたり、米MontaVista Softwareと関係を強めている。MontaVistaは、DVDプレイヤーやネットワークルータなどの組み込みLinuxにフォーカスした開発会社だ。
今回のRealNetworksとMotorolaの契約に基づいて、両社はワイヤレスサービスプロバイダーと提携し、音楽や動画のストリーミングサービスを開発していく。また、Motorolaのコンシューマ向け携帯端末事業部門であるHelloMotoでは、RealNetworksのソフトを配布することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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