Googleは米国時間12月3日、ウェブ動画サービスを強化する試みとして、デジタル著作権管理および動画配信ソフトウェアを提供する企業Widevine Technologiesを買収することで両社が合意したと発表した。
Googleの同日付ブログによると、Widevineは映画会社、ケーブルテレビ、ウェブテレビなどを顧客に持つという。
「Widevineは、エコシステム全体にわたって提携関係を構築することで、メディア企業向けにオンデマンドサービスの効率と安全性を高めてきた」と、Googleは述べている。買収の金銭的条件は明らかにされていない。
Googleにとって、デジタル著作権管理を専門に手がける企業はプラスになるかもしれない。Googleは、「YouTube」の動画レンタルサービスや「Google TV」向けにテレビ番組や映画のライセンスを取得しようとしている。これに対し映画会社やテレビネットワーク各社はウェブ動画の配信業者に、ライセンス契約の締結には対象コンテンツを保護することが絶対条件だと主張してきた。
2010年11月、Netflix幹部でコンテンツの調達を担当するTed Sarandos氏は筆者に対し、映画会社はコンテンツの保護について心配しすぎているのかもしれないと述べ、こうした懸念は実際の脅威に見合うものではないと示唆した。消費者が求めているのは、高画質による視聴体験を安価に得られる「便利な配信モデル」であることが明らかになっている、と同氏は語った。
それでもなお、ハリウッドの映画業界は配信業者に対し、きわめて厳格なセキュリティ要件に従うよう主張している。
Googleは買収発表前の12月2日、海賊行為対策を強化することも明らかにしている。同社は今後、著作権侵害の通報を受けてから24時間以内に当該コンテンツへのリンクを削除するとともに、「AdSense」参加企業が海賊行為に加担していることを確認した場合には、こうした企業を同サービスから締め出す計画だ。
今回の買収の可能性については、2010年11月、「Xconomy」ブログが最初に報じていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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