インド政府が「BlackBerry」メーカーのResearch In Motion(RIM)にセキュリティを緩和するよう求めている件で、同政府は国内の主要な無線サービスプロバイダーに書簡を送付し、RIMが現地時間8月31日までに同政府の要求に応じない場合、各社は電子メールおよびインスタントメッセージング(IM)サービスを遮断する必要がある旨を通知した。
2010年8月第2週、インド政府はRIMに対し、同政府がユーザーの電子メール、IM、ウェブ閲覧にアクセスできるようにならない場合、8月末日にサービスを停止すると通知した。
そして今、インドは警告を実行に移し始めているようだ。Reutersの報道によると、インド有数の携帯電話事業者であるTata Teleservicesは8月17日の声明で、政府関係者から連絡を受け、8月31日にサービスを遮断するよう指示されたことを認めたという。
Tata Teleservicesは声明の中で、「当社は書簡を受け取った。(中略)BlackBerryのサービスに対する法的介入が2010年8月31日までに実行できるよう、われわれに対応態勢を整えることを求める内容だ」と述べた。
BBCは、インドにおける他の大手無線通信事業者も同様の書簡を受け取ったと報じた。
カナダに拠点を置くRIMと世界各国の政府の間では、長期にわたって対立が繰り広げられており、今回のニュースもそうした動きの最新の事例だ。各国政府は、RIMの製品と通信サービスに固有の厳格な暗号化やセキュリティを懸念していると述べている。RIMの高度なセキュリティ設計のせいで、各国の治安当局がテロリストなどの犯罪者による通信を監視できなくなっているというのだ。
インドのほかにも、RIMのBlackBerryサービスを停止すると警告している国はいくつかある。2010年8月には、アラブ首長国連邦(UAE)、インドネシア、サウジアラビアもサービスを遮断すると警告した。ただし、RIMはサウジアラビアとの間で合意に達したと報じられている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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