ドリコム1Q決算、営業利益は3600万円の黒字--今後はソーシャルゲームをさらに強化

岩本有平(編集部)2010年08月02日 12時49分

 ドリコムは7月30日、2011年3月期第1四半期(4〜6月)連結決算を発表した。売上高は7億1100万円(前年同期比40%増)、営業利益は3600万円(同29%増)、経常利益は3600万円(同34%増)。オフィス集約に伴う減損などにより、四半期純利益は100万円の赤字(前年同期は4000万円の赤字)となった。携帯電話向けコンテンツが引き続き好調で、ソーシャルゲームも順調に成長している一方、法人向けの事業が不調となった。

 セグメント別では、エンタメウェブ事業において、携帯電話のきせかえコンテンツを中心とした携帯コンテンツ事業が堅調に推移。ソーシャルゲームサービス事業も当初計画のとおり売上が伸長した。費用面では、ソーシャルゲームサービス事業の立ち上げにより製造費用が増加した一方、人員計画の見直しにより人件費が当初想定より低下。その結果、売上高は4億2269万2000円、セグメント利益は2311万2000円となった。

 マーケティングソリューション事業では、経済環境の冷え込みによる法人の投資抑制が影響し低調に推移。売上高は2億8925万6000円、セグメント利益は1373万1000円となった。今後新サービスの開発を進める一方、他事業との相乗効果を鑑みた選択と集中を進めるとしている。

ドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏 ドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏

 決算説明会でドリコム代表取締役社長の内藤裕紀氏は、第2四半期以降も引き続きソーシャルゲームへの投資を重点的に行うと説明。同社ではmixi、GREE、モバゲータウン、ハンゲームと、複数のプラットフォームにソーシャルゲームを提供している。「(ユーザー数などの)数値的にはほぼ予定通りだが、アプリのリリースが後ろ倒しになってきている。それと連動して、課金も遅れている。すべてのゲームで7月末〜8月に課金を開始するため、今は夜明け前。9〜10月には黒字化してくる」(内藤氏)

 その一方で試験的に提供していたソーシャルゲームを5月中に終了しており、ソーシャルゲームタイトルについて「選択と集中を進める」(内藤氏)とした。

 今後は既存ゲームの改善に加えて、提供ゲームタイトル数の強化を進める。10月にオープン予定のYahoo!モバゲーにも対応するほか、提携する米Crowdstarともさらに協力関係を深めるとした。すでに同社との提携第2弾として、7月21日よりハンゲーム向けに「ハッピーアイランド」の提供を開始している。

 携帯コンテンツ事業については、きせかえなどに次ぐ新カテゴリの開拓を進める一方、スマートフォン対応なども検討していく。また、高田馬場本社を増床し、所沢事業所を本社に併合し、事業間の連携を強化するとしている。

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