2010年のベンチャー市場、IPO数や株価の「修復」がキーワードに

 2010年のベンチャー市場は「修復」が大きなテーマになりそうだ。歴史的な低水準となったIPO銘柄数の増加が期待されるほか、2006年1月のライブドアショック以降、減少し続けた時価総額にも回復期待が高まる。

 年初は2009年末相場の流れを引き継ぐ相場が想定される。ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)運営のグリー、ディー・エヌ・エー(DeNA)、ミクシィなどの主力株を中心となりそうだ。衣料品Eコマースサイト運営のスタートトゥデイなど準主力級銘柄や東証1部上場以降、存在感が低下している飲食店情報提供のぐるなび、旅館予約サイト運営の一休などといった銘柄への人気波及も期待できそうだ。景気動向の劇的な回復が期待できない状況下、景気動向の影響を受けずに独自の成長路線を歩むネット系企業優位な展開は継続しそうだ。

 IPOマーケットは第一生命を筆頭に、大塚製薬を傘下に持つ大塚ホールディングスなど、超大物企業の株式公開が観測されている。第一生命は2010年4月の株式公開を予定。株式市場の堅調な推移が前提だが、これらをトリガーにベンチャー企業のIPOも2008年、2009年よりは増加しそうだ。ただ、IPOマーケットを盛り上げるのは質よりも量。小粒でもユニークな企業の上場が多いほうがマーケット全般が盛り上がり、既存市場も盛り上がる。有力なベンチャー企業の増加が期待される。

 一方、ベンチャー企業のテーマとして注目されているのはソーシャルゲームやクラウド・コンピューティングなど。ミクシィがオープン化に踏み切り、さらに2009年夏にスタートした「mixiアプリ」が株式市場の想定以上のヒットとなった。「モバゲータウン」を運営するDeNAもオープン化することを発表済み。ドリコムなどmixiアプリ向けにコンテンツ提供を行う企業も増加しており、2009年はSNS向けコンテンツ提供のマーケットが広がっていくことが想定される。

 携帯電話向けにゲームなどのコンテンツ提供を行ってきた企業やコンシューマー向けゲーム会社なども開発に積極的であり、参加企業の増加がSNSの魅力を高めてユーザーが活性化し、さらに有力なコンテンツ開発業者を呼び込むといった、好循環が生まれつつある。現時点でオープン化に否定的な姿勢の「GREE」を運営するグリーの動きも注目される。

 クラウド化では多くのソフト会社やデータセンター各社がすでにクラウド化への対応を公表しており、2010年はサービス本格化による大きな恩恵を受けそうだ。このほか、次世代携帯電話通信網のLTE、米Amazonが発売したKindleのヒットにより電子書籍関連も注目される。電子書籍ではKindle向けにミドルウェアを提供しているACCESSのほか、コンテンツ関連企業にもメリットがありそうだ。

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