UPDATE Leslie Miley氏は、Twitterで上級エンジニアとして務めた経験を持つアフリカ系アメリカ人だ。Miley氏は米国時間11月3日、コミュニティーサイトMediumに投稿したブログ記事で、Twitter内部で従業員の多様化が進展していないことが同社に弊害をもたらしているとして、同社を批判した。
Miley氏は、Twitterがエンジニアリングチームに加わるアフリカ系アメリカ人やヒスパニック、女性の従業員を増やしていないとし、ユーザーの多くの部分を占める層を無視していると述べた。同氏はPew Research Centerの調査ではアフリカ系アメリカ人やヒスパニック系ネットユーザーのほぼ4人に1人がTwitterを利用しているとする調査結果を引用した。それにもかかわらず、こうした人々はTwitterのエンジニアリングチームにはほとんどいない。Miley氏はこの事実を、幹部との複数の会議で取り上げたという。
Twitterで3年近い勤務経験のあるMiley氏は、「こうした機会はいずれも、私個人がTwitterやIT業界で担っている役割や、私がIT業界における多様性の問題と表現する現状を変えるにはどうすればよいのか考え直すきっかけになった」と述べた。「私がエンジニアリング担当の幹部として唯一のアフリカ系アメリカ人であるという状況を率先してなくしたいと考えている」(Miley氏)
同氏がこのコメントを掲載する1カ月足らず前、Twitterは事業効率化のために330人を解雇しており、同氏もその対象となった。同氏はTwitterについて意見を述べられるようにするため、解雇手当の受け取りを拒否したことも明らかにした。
Miley氏は、ある会議についてブログで取り上げている。同会議で、Miley氏が技術職のポストを多様化することについて質問したところ、シニアバイスプレジデントから「多様性は重要だが、ハードルを下げることはできない」という回答を得たと同氏は記している。Miley氏によると、同氏は、そのバイスプレジデントから後に、マイノリティに属する技術職候補者として可能性のある従業員の人種を姓で追跡できるツールを作成し、そうした人物がどこで選考から漏れているのかが分かるようにするよう依頼されたという。
Miley氏は、「意図的ではないにせよ、彼の発想からは、歴史や植民地化、奴隷制度、それにアイデンティティによる多様性から成る部隊を無意識に無視する傾向があることが浮き彫りになった」と述べた。「私は、その会議を後にしたが、その時感じたのは、エンジニアリング担当シニアバイスプレジデントが自らをテクノロジに関してビジョンを持った人間と考える一方で、多様化に関する自身の理解にそうした盲点があることにそれほどまでに無意識な可能性がある組織において、どうすれば良心に従って働き続けることができるのかという疑問だ」(Miley氏)
Twitterは特にMiley氏の発言についてコメントを避けたものの、同社が多様性に向けて注力していると声明で述べた。
Miley氏はこの声明の内容に納得しておらず、Twitterが自社の文化や製品全体を変えるのは困難だと考えている可能性があると述べた。同氏は、自身がTwitterを去ったことで、エンジニアリング部門には有色人種のマネージャーやディレクター、バイスプレジデントなどが1人もいなくなったと指摘した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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