国連機関の国際電気通信連合(ITU)は、世界のインターネット利用人口が30億人を突破したと発表した。2014年の世界のインターネット利用率は、6.6%増加したという。ITUは米国時間11月24日、主要年次報告書「Measuring the Information Society Report」を公開した。ITUは、無線周波数帯の割り当て、技術標準の策定、情報および情報技術に対する世界的なアクセス向上を担当する国連機関だ。
同報告書に盛り込まれた最新のデータでは、インターネットの利用率が着実に増加しており、2014年の伸び率は世界全体で6.6%であることが分かった。このうち、先進国のインターネット使用率は8.7%増、途上国は3.3%増となっている。
それでも、この調査では、途上国のインターネットユーザー数が2009~2014年までの5年間で倍増しており、その数は、現在途上国に住む全オンラインユーザーの3分の2に相当することを示している。
ITUによると、世界中でインターネットに接続する人々の数が30億という大台を突破したにもかかわらず、依然として43億人以上がまだネットワークに接続しておらず、そのうちの90%が途上国に暮らす人々であるという。
世界で最もインターネット接続率の低い42の国々では、25億人の人々が依然として情報および通信技術、並びにインフラにほぼアクセスできない状況にあり、そうした傾向は特に農村地域に住む多数の住民に当てはまると、ITUは述べている。
携帯電話について、同報告書は、モバイルサブスクリプション数が2014年末までに70億近くに達する見通しで、これは世界の全人口にほぼ匹敵する数であるとしている。
とはいえ、報告書は、世界中の人がネットに接続されていると結論付けないようくぎを刺している。インターネット利用率の世界的な増加は、複数のサービスを利用する人が多数存在するためであり、世界で最もインターネット接続率の低い地域で実際に接続レベルが向上したとはほとんど言えないとしている。
ITUの予測によると、携帯電話サービスを依然として利用できない場所に住む人々は世界全体で4億5000万人に上るという。こうした予測とは別に、ITUは、貧しい国々において国際帯域幅の利用が大幅に向上してきたことを認めており、世界全体の国際帯域幅に占める途上国の割合は、2004年にわずか9%だったものが、2014年には30%を超えるとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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