スウェーデンの通信機器メーカーEricssonが、サムスンを特許侵害で提訴した。
Ericssonは現地時間11月27日、特許ライセンスの契約更新に関して両社が合意に至らなかったことを受けて、今回の訴訟を起こしたと述べた。
サムスンは、Ericssonが保有する特許のライセンスを2001年に取得し、2007年に契約期間を更新したが、これらのライセンスは現在すでに満了となっている。Ericssonによると、サムスンはFRAND(公平、合理的、かつ非差別的)の条件に基づいてEricssonが保有する特許のライセンス契約を更新することを拒否したという。FRANDの条件は、業界団体が技術や製品の標準を規定するために採用しているもので、権利保有者が自らの地位を乱用できないようにして競争を促すことを目的としており、特許保有者が使用料を受け取る環境を整備する。
Ericssonは声明の中で、「2年間にわたる交渉にもかかわらず」ライセンス契約は期待できず、そのため「現在の大衆市場向け通信業界の形成に寄与してきた技術の共有に不可欠なシステムを支えるため、行動を起こさなさればならない」と決断したと述べた。結果として、Ericssonは法的措置を取ることを決定し、テキサス州東部地区米連邦地方裁判所に訴状を提出した。
両社間の係争では、Ericssonの保有する特許が対象となっており、同社はこれらの特許について、多くのサムスン製品で使われている複数の通信およびネットワーク標準に「必須」だと述べている。さらにEricssonは、他にも無線および消費者向け製品で頻繁に使われている特許取得済みの発明が今回の訴訟対象に含まれると述べている。
これまでのところ、Ericssonは同業各社と100を超えるライセンス契約を締結してきた。同社は現在、全世界で3万件以上の特許を保有している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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