HP、2013会計年度見通しを明らかに--利益は予測を下回る

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2012年10月04日 12時45分

 Hewlett-Packard(HP)の最高経営責任者(CEO)を務めるMeg Whitman氏は、アナリストの会合で自社に対する自らの考えを述べたが、その根底には、同社は役員の交代で混乱し、苦悩している事業ユニットとバランスシートを立て直すには時間がかかるというメッセージが込められていた。

 一方、HPの2013会計年度の見通しは目標を達成できないようだ。最高財務責任者(CFO)のCathie Lesjak氏は、同社の非GAAPベースでの利益は1株あたり3.40ドル~3.60ドルで、売上高の落ち込みは11%~13%になると予想していると述べた。

 ウォール街の予測では、2013会計年度の利益は1株あたり4.18ドルであった。HPは全社的に状況がよくないとみている。

 Whitman氏のメッセージは、あまり代わり映えのしないものだった。実際、同氏の発言は最近の決算発表における電話会議のようであった。要点は次のとおりだ。

  • HPは各主要市場で第1位もしくは第2位であり、信頼されたブランドを維持している。 同社は稼ぎ頭であるプリンタからの多様化を進めている。
  • しかし、CEOの交代によってHPにおける継続性が途切れた。「HPの唯一で最大の課題はCEOの交代だ」とWhitman氏は述べた。言い換えると、HPの計画には一貫性がないということだ。
  • 現在はHPのサービスとなっているEDSは、軌道に乗るまでに時間がかかる。
  • HPは現在、Salesforce.comのより「優れた」CRMシステムを使用している。
  • HPが対処しなければならない市場の変化はモバイル、クラウド、そしてハイパースケールだ。
  • 締めくくりとしてWhitman氏は、最初の年は再建の年であり、企業サービス部門の利益は落ち込む予定だが、2014年に「真の回復」を示せるだろうと述べた。2015年までに、HPは好調さを取り戻すとも述べた。

 問題は「特効薬」が存在しないということだ。実際のところ、HPの最大の問題は多角化し過ぎたことかもしれないが。

 今後、HPは企業向けのクラウド、セキュリティ、情報にフォーカスしていくだろう。2013年に、技術サービスが企業部門に統合される予定だ。

 Whitman氏はPCとプリンタについても楽観的だが、HPは製品間のギャップを埋める必要があると述べている。多機能プリンタは問題点の1つだ。

 Lesjak氏は、バランスシートと会社が直面している現実をひととおり説明した。同氏は信用格付けをシングルAの中位まで回復させることが優先され、負債ポジションの削減が必要だ述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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