Googleの「Chrome」ブラウザが2012年中、早ければ第2四半期末までに、Appleの「iOS」に登場するだろう。少なくとも調査会社Macquarie Groupはそう見ている。
同社は、iOS版Chromeが発表される理由はいくつかあり、それらすべてを合わせれば、現在の「ブラウザ戦争」の一角を説明できると主張している。そうした理由の中には、Googleがコスト削減に関心を持っていることも含まれる。現在同社は、ユーザーがAppleのデフォルトブラウザ「Safari」でGoogleのサービスを使うたびに、Appleに代金を支払っている。ユーザーがGoogleのサービスを同社独自のブラウザで使うようにすれば、そうしたコストを相殺できる可能性がある。
iOS版Chromeのリリースが進行中かどうかについて、Google広報担当者にコメントを求めたが、「うわさや推測についてのコメントはしない」とのことだった。
しかし、Macquarieのアナリストが挙げたほかの点は、そのまま受け止めることが難しい。確かに同社が言及する通り、PC向けChromeは大きな成功を収めており、「Android」版Chromeの初期レビューも好評だが、iOSはこれら2つの環境とは全く違う手ごわい相手だ。
Chromeは2008年以降「Windows」向けに広く提供され、2010年からは「Mac OS X」と「Linux」でも利用できるようになっている。Googleのブラウザが早い段階で採用されたのは、ほかのブラウザをしのぐスピードと安定性、機能を兼ね備えていたからだ。Chromeは今でもブラウザ分野の先進的存在ではあるが、MozillaとMicrosoftがそれぞれ「Firefox」と「Internet Explorer」で市場シェア維持に懸命に取り組む中で、Chromeはもはや抜きん出たリーダーの地位にはない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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