裁判所記録によると、音楽共有サイトの草分けだったMP3.comの残骸から生まれた音楽ロッカーサービスのMP3tunes.comが、破産を申請したという。
LinspireやMP3.com、DAR.fmを創設したテクノロジ分野の起業家で、MP3tunes.comの創設者でもあるMichael Robertson氏によると、MP3tunes.comは、4大レコード会社の1つであるEMIの訴訟によって破産に追い込まれたという。EMIは2007年、著作権を侵害されたとしてMP3tunes.comを訴えた。その結果、4年以上に及ぶ裁判が開始され、新興企業のMP3tunes.comに多額の訴訟費用がのしかかった。
Robertson氏は米CNETに対し、「4年半にわたって訴訟費用を払ってきたが、まだ裁判が終わってさえいない。MP3tunesに(破産)申請以外の選択肢はなくなった。これが彼らのやり方だ。レーベル各社は複数年に及ぶ法廷闘争に着手し、何年にもわたって小規模企業に地獄のような思いをさせる」と述べた。
EMIの広報担当者にコメントを求めたが、すぐに回答を得ることはできなかった。
米国時間4月27日に提出された破産申請書類(PDFファイル)は、Robertson氏の下で働いた経験を過去に持ち、近年は同氏に対して批判的だったKevin Carmony氏によって、ウェブに投稿された。
裁判所記録によると、MP3tunes.comには100万~1000万ドルの負債があるようだ。Robertson氏は財務面での詳細やMP3tunes.comにおけるレイオフの可能性については、コメントしようとしなかった。EMIとの訴訟については、通常、破産が申請された場合、係争中の訴訟は延期されると述べた。つまり、EMIとMP3tunes.comの訴訟で最終的な判決が下されることはないかもしれない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス