シャープは、今度さらなる拡大が見込まれる中国市場において、統轄会社「シャープ(中国)投資有限公司」(中国語名は夏普投資有限公司)を設立したと発表した。現在13拠点で展開している中国の拠点を傘下に収め、事業活動のサポート、効率アップに取り組む。
10月1日に営業を開始し、北京に拠点を置く。同社取締役兼専務執行役員 中国本部長の菅野信行氏が代表を務める。
シャープでは現在中国に、生産6拠点、販売5拠点、R&D2拠点の計13拠点を置き、営業を展開している。連結売上も2008年度に4077億円、2009年度に4228億円、2010年度に5169億円と伸長し、海外連結売上に対する中国地域の構成比も2010年度に36.2%を占めるまでに成長してきた。
今回の中国統轄会社設立は、各拠点間を横断した戦略を敷くことによって総合力を発揮し、さらなる地産地消を促進することが狙い。開発部門も中国に持つことによって現地完結型の事業展開を目指すとしている。
商品戦略としては、現在AQUOSなどの液晶テレビ事業と携帯電話などの情報通信事業を2つの柱として取り組んでいるが、これに健康環境事業を加え、第3の柱に育てていくいう。白物家電のラインアップも、現在の約1.6倍となる23シリーズ84モデルまで拡大する構えだ。
菅野氏は「中国では内需の利益が見込める一方、生産拠点にすることで輸出も伸ばせると思っている。輸出額を含めた中国事業の全売上高は2010年度に8500億円となっており、2011年度は1兆円を目指す」とした。
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