カリフォルニア州ランチョパロスバーデス発--Googleの会長であるEric Schmidt氏は、「gang of four(4集団)」が現在のテクノロジを支配していると述べた。この4集団とは、Google、Apple、Amazon、Facebookの4社のことだ。
Schmidt氏は米国時間5月31日、当地で開催のD: All Things Digital(D9)カンファレンスで、これらの4社は「プラットフォーム戦略を利用して」消費者と株主の両方に莫大な価値を創造している、と語った。
各社のプラットフォームは、ほかでは利用できないサービス(例えばAmazonの場合、ユーザーの購入したいあらゆるものが1カ所にそろっている)を提供していることに加えて、ほかの企業がそのプラットフォーム上に付加価値を構築しているという。Schmidt氏は4社の価値を合計した数字(同氏は5000億ドル以上だとしている)に言及し、テクノロジ史上前例のない額だと評した。また、4つの企業がこれほど強力で支配的な立場にいるということも前例がない。
Schmidt氏はこれら4社が将来統合するとは考えておらず、長きにわたって権力の座を保持するという確信も抱いていない。1社が失速して、新興企業がそこに割って入る可能性の方が高いだろう。あるいは、この4社以外の企業が権力の座にのし上がるかもしれない。
Microsoftがその企業になる可能性はあるのだろうか。
Schmidt氏はそうは考えていない。同氏はPayPalとTwitterが第5、第6の企業だと見ている。Microsoftは法人市場を対象とした企業であり、(「Xbox」はあるにせよ)消費者製品の牽引役ではないという。
さらにSchmidt氏は、近い将来に4社の序列が変わる可能性も示唆している。同氏は「それは自明のことだ」と述べ、ある1社がインターネットの世界で頂点の座に君臨できる期間がどんどん短くなっていることを指摘した。
Googleは全く新しい製品を構築(および買収)することで、避けられない同社自身の革新の鈍化に先手を打とうとしている、とSchmidt氏は述べる。Googleの収益源にディスプレイ広告を追加したことは全く新しいビジネスであり、同社に莫大な額の売り上げをもたらしたという。Schmidt氏は標準的なテクノロジ企業がたどる経緯を説明した。2人の人間が企業を立ち上げて、上場し、豊かになる。すると、その企業は退屈になり、老け込んでいくという。これを避けるためには製品革新が不可欠だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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