「Firefox 4」がリリースされたのは「Internet Explorer 9」(IE9)の1週間後だったにもかかわらず、これまでのところ実際の利用においてFirefox 4がIE9を上回っていることが、新たな統計で明らかになった。
Microsoftは米国時間3月14日にIE9をリリースし、MozillaのFirefox 4は3月22日に登場した。目まぐるしく変化する今日のソフトウェア市場の基準からしても、どちらも最新のブラウザには違いない。調査会社Net Applicationsの統計によると、3月末の時点でIE9は全世界におけるブラウザ利用の1.0%を占めたという。だがFirefox 4は、IE9の後にリリースされたにもかかわらず1.7%に達した。
Firefox 4は、利用統計においてIE9に比べ大きな強みがある。それは「Windows XP」だ。Firefox 4は、10年前にリリースされたWindows XPでも動作するが、IE9を動かすには「Windows Vista Service Pack 2(SP2)」または「Windows 7」が必要だ。現時点でWindows XP搭載マシンのインターネットにおける利用率は54.4%に達しており、Windows 7が24.2%、Windows Vistaが10.6%であることを考えると、Windows 7で利用が増加したとしてもWindows XPは大きな存在だ。
なお、いずれのブラウザも、ユーザーに対し積極的にアップデートを促すことで利用率がさらに増加すると見込まれている。
Mozillaの広報担当者Valerie Ponell氏は次のように述べている。「『Firefox 3.x』ユーザーはメジャーアップデートをまだ受け取っていないが、近いうちに受け取ることになる(通常、メジャーアップデートはメジャーリリースの60~90日後に実施される)。手動でアップデートを確認すれば、もちろんFirefox 4は見つかる」
一方のMicrosoftは、IEビジネスおよびマーケティング担当シニアディレクターを務めるRyan Gavin氏がブログ投稿で、「IE9が『Windows Update』で広く公開されるのは6月末になる」と述べた。
バージョン全体で見ると、IEは3月の利用率が55.9%で、依然として市場全体をリードしており、「Firefox」は21.8%で2位となっている。ただし、現在市場で利用されているブラウザの中で今後成長が期待されるGoogleの「Chrome」とAppleの「Safari」がシェアを伸ばしているのに対し、今回の調査でシェアを落としたのはIEだけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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