沿道の写真を撮影して地図に表示するGoogleの「Street View」について、イスラエルへの導入が検討されている。これに対し、同国政府はプライバシーや治安上の影響について懸念も抱いている。
イスラエル当局のプレスリリースによると、政府のDan Meridor副首相率いるチームは現地時間2月21日、イスラエル全土の沿道をStreet View向けに撮影することのメリットとデメリットを協議したという。この議論を呼んでいるサービスは、近くイスラエルで導入される予定だと、リリースには書かれている。
イスラエル政府はStreet Viewについて、観光を促進し、自国のイメージを高めるプラス効果があると考えている。だが、明らかな懸念事項もある。
プライバシーをめぐってStreet Viewが引き起こす通常の懸念に加えて、テロリストがこの情報を利用して攻撃を企てる可能性も十分に考えられる。21日の協議には、プライバシーと治安という2つの問題に対処するため、複数の専門家が招かれた。
具体的な協議内容について詳細は明らかにされなかった。だがStreet Viewの開始にあたりイスラエルがGoogleと協力する中でも、専門家には持続する懸念に対処することが期待されている。
リリースには、次のような記載がある。「閣僚からなるチームは専門家に対し、この革新的プロジェクトに関連する極めて重要な公益の保護に取り組むよう指示した。できる限り早くイスラエルでサービスを運用するため、Googleとの協力を継続することが決定された」
Googleは現在のところ、Street Viewがイスラエルで果たし得る役割や、イスラエル政府との協議の可能性について何も語っていない。米CNETがGoogleにコメントを求めたところ、同社の広報担当者は米国時間2月22日に電子メールで次のような声明を寄せた。
「Street Viewは『Google Maps』における人気の機能で、すでに27カ国で提供されている。当社は、街頭レベルの画像がもたらす利点を世界中のユーザーに提供することを目指しているが、現時点で特に発表することはない」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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