UPDATE Microsoftのバイスプレジデント兼法律副顧問であるDave Heiner氏は米国時間2月26日、「Competition Authorities and Search」と題されたブログ投稿の中で、MicrosoftとYahooが検索に関して提携することになった1つのきっかけは、「パブリッシャーと広告主を囲い込むことで、Microsoftにとって量の検索を獲得しにくくする傾向があるGoogleのビジネス慣行に対する、われわれの懸念」だったと述べた。同ブログ記事は、欧州当局が競合他社(そのうちの1社はMicrosoftが所有する企業である)からの苦情を受けて、Googleに同社の検索アルゴリズムの説明を求めた週の最後に投稿された。
Heiner氏は、MicrosoftのGoogleに対するこれまでで最も辛辣な声明の1つとなった今回の投稿で「Microsoftが、一流企業は成功したことを罰せられるべきではない、と表明する最初の企業の1つでもある」と述べた。「われわれが懸念しているのは、ビジネスパートナーとコンテンツ(例えば、『Google Books』)を囲い込んで競合他社を排除し、それによって競争を大幅に阻害する傾向が強いGoogleのビジネス慣行だけだ」(Heiner氏)
Google関係者は、Microsoftのブログ投稿についてコメントすることを避けた。
GoogleとAppleの関係悪化の可能性に気をとられて、大事なことを忘れてはいけない。それは、テクノロジ業界で最も真正面から衝突している企業といえばMicrosoftとGoogleである、ということだ。これら巨大企業2社は、次世代コンピューティングの定義をめぐって争うことがますます増えている。
もちろん、Microsoftには、GoogleのOSおよびオフィス生産性ソフトウェアへの進出、さらにデスクトップではなくウェブが未来のプラットフォームだという理念の普及から守るべき2つのブランドがある。そして、Googleは莫大な財力を有してはいるが、依然として、同社リソースの大部分の資金は検索分野における支配的立場によってもたらされている。Microsoftが「Bing」およびYahooとの提携によって目指しているのは、正にこの検索分野なのだ。
これは個人の問題でもある。「NovellはGoogleの現最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏が指揮を執っていたとき、Microsoftに関する不満を規制当局に訴えることを決して躊躇しなかった」とHeiner氏は書いた。MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏とSchmidt氏はお互いに軽蔑の気持ちすら抱き合っていると言われている。裁判所の書類によれば、Ballmer氏は2005年、Microsoftの主力エンジニアを雇用するGoogleの計画について知ったとき、「Googleを絶対に破滅させる」と怒ったという。
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