インターネット上のトラフィックを制御するルータやスイッチのメーカーであるCisco Systemsは、同社の「Visual Networking Index」を利用してインターネット使用状況の予測を行っている。米国時間2月9日、Ciscoは2009年から2014年までの「Global Mobile Data Forecast(グローバルモバイルデータ予測)」の結果を発表した。
研究者の予測によると、2014年までに世界中のモバイルデータトラフィックは月間3.6エクサバイトに達するという。これを年間に換算すると40エクサバイトになる。2009年から2014年までの間にトラフィックが39倍に増加する計算となり、年平均成長率(CAGR)は108%となる。
モバイルネットワークを流れるデータトラフィックは2014年までに、10億枚のDVDに相当する量になると研究者は考えている。ちなみに、これは1980年代にネットワークが初めて設置されてから今日までにモバイルネットワークを流れた全データの133倍に相当する。
今日、平均的なモバイルブロードバンド接続は、月間1.3Gバイトのトラフィックを発生させる。これは約650個のMP3音楽ファイルに相当する。2014年までに、平均的なモバイルブロードバンド接続は、約3500個のMP3音楽ファイルに相当する月間7Gバイトのトラフィックを発生させるようになる、とCiscoは述べた。データトラフィックの現在の成長速度は、世界中の固定ブロードバンドデータトラフィックの約2.4倍である。
何がこうした成長を牽引しているのだろうか。最大の要因は、モバイルデータ機能を提供するデバイスの増加である。2007年に発売されたAppleの「iPhone」はモバイルデータの増加傾向に拍車をかけた。しかし、今後数年間のうちに、Googleの「Android」OSを搭載するさまざまなデバイスなど、非常に多くの関連デバイスが市場に投入されるだろう。
CiscoのVisual Networking Index担当の研究者は、2014年までに50億台以上のパーソナルデバイスがモバイルネットワークへ接続するようになり、さらにマシンとマシンをつなぐ何十億台ものデバイスもネットワークへ接続するようになると見積もっている。
トラフィック増加を牽引している重要なトレンドとしては、ほかにモバイル動画が挙げられる。研究者は、モバイル動画トラフィックが2009年から2014年までの間に66倍に増加し、2014年までに全モバイルデータトラフィックの66%を占めるようになると見積もっている。Ciscoによれば、これはCisco VNI Global Mobile Data Forecastが追跡しているモバイルデータの種類の中で、最も高い成長率だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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