Intelは経営陣を刷新し、幹部の1人であるPat Gelsinger氏がEMCへと移籍して新たに重要な役割を担うことになると、両社は米国時間9月14日に発表した。
Gelsinger氏(48歳)は、Intelに在籍した30年の間、同社でも主要な人物として活躍してきた。たとえば、1990年代からフラッグシップチップとなった、386系を継ぐ486系CPU、その後の「Pentium」プロセッサのチーフアーキテクトとして、また、Intelで初の最高技術責任者(CTO)として、さらに最近では、同社のサーバや企業向けPCのチップ売り上げで半分以上を記録するDigital Enterprise Groupの共同ゼネラルマネージャーとして、重大な責務を果たしてきた。
EMCにおいて、Gelsinger氏は、Information Infrastructure Products Groupの最高執行責任者(COO)兼プレジデントとして、最高経営責任者(CEO)であるJoe Tucci氏に直属し、EMCのストレージ、セキュリティ、コンテンツ管理および保管、ITマネージメント分野の事業を監督することになる。
Gelsinger氏は声明で、「テクノロジ業界に足を踏み入れてから30年の間に、この業界は、われわれの理解を超える目ざましい変化を遂げてきた。その変化と挑戦の程度や速度は、まったく現在も衰えを見せていない。EMCは、IT業界における今後数十年に及ぶ重要な役割を果たしていく上で非常に良い位置を占めており、Tucci氏および同氏が率いるEMCの経営陣に加わり、精力を傾けていけることを誇りに思っている」と述べた。
Intelにおいては、あらゆる主要な製品部門が、エグゼクティブバイスプレジデントのSean Maloney氏およびDadi Perlmutter氏の率いる新たなIntel Architecture Groupに含まれるようになった。Maloney氏はビジネスおよびオペレーション分野を統括し、Perlmutter氏は製品開発分野を監督する。これまでMaloney氏が担ってきた販売部門のトップは、Gelsinger氏と共にDigital Enterprise Groupの共同ゼネラルマネージャーであったTom Kilroy氏に引き継がれている。
Intelは「今回の異動により、IntelのCEOであるPaul Otellini氏は、より企業戦略へと多くの時間を割けるようになり、Intelの成長のイニシアチブを加速させられるだろう」と声明で述べている。
一方、IntelのTechnology and Manufacturing Group(TMG)は、新たに最高総務責任者(CAO)のAndy Bryant氏に直属することになり、Otellini氏がより戦略上重要な職務を担えるように調整が加えられている。Technology and Manufacturing Groupは引き続き、Bob Baker氏、Bill Holt氏、Brian Krzanich氏が率いることを、Intelは明らかにした。
また、IntelのゼネラルカウンセルであるBruce Sewell氏も辞職することが発表された。副ゼネラルカウンセルのSuzan Miller氏が、現在は暫定でゼネラルカウンセルを務めていると、Intelは述べている。
Otellini氏は声明で、「Pat Gelsinger氏およびBruce Sewell氏には、Intelにおける長年の貢献に対する感謝を述べ、今後の両氏の活躍を祈りたい」と述べた。
EMCは、Gelsinger氏の加入以外にも人事の変更を行っている。Howard Elias氏(52歳)は、EMCのInformation Infrastructure and Cloud Services部門のCOO兼プレジデントを務める。これまでElias氏は、EMCのグローバルサービス事業および「Ionix」のIT管理部門担当プレジデントを務めていた。
さらに、EMCは14日、今後もTucci氏が2012年まで会長兼CEOを続ける計画を、自ら取締役会に伝えたことを正式に発表した。
先にNew York Timesは、Gelsinger氏がIntelを去って、Intelの組織変更が行われることを伝えていた。Wall Street Journal(WSJ)も、Gelsinger氏がEMCへと移籍する予定であると報じていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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