UPDATE Microsoftは米国時間7月24日、欧州向けの「Windows 7」ではユーザーが競合ブラウザを選択できるようにすると発表した。
Microsoftは基本的に、消費者が「Internet Explorer(IE)」と競合するブラウザを簡単にインストールできるようにする手段をWindowsに組み込むことを提案している。PCメーカーは、もし望むなら、競合ブラウザをインストールして出荷し、IEを使えないようにしておくこともできるだろう。ただし、これは現在でも可能なことではある。
Microsoftの法務担当者Brad Smith氏は、声明の中で次のように述べた。「われわれの新しい提案のうち、とりわけ重要なのは、デフォルトのブラウザとしてIEがプリインストールされたPCを購入する欧州の消費者が、『バロットスクリーン(ブラウザ選択画面)』を示され、希望するなら競合ブラウザをウェブから簡単にインストールできるようになることだ」
2009年6月にCNET Newsが最初に報じたように、Microsoftはブラウザのバンドル問題に関して、Windows 7にはIEをバンドルしないという方針で、欧州連合(EU)の欧州委員会から出されていた異議告知書に対応しようとしていた。しかしEUは、そのような対応では懸念が十分に解消されない可能性があると示唆していた。
欧州委員会は声明の中で次のように述べた。「今回の提案では、Windows 7はIEを含むことになる。だが、この提案は、ウェブブラウザの自由で有効な選択肢が消費者に与えられるべきだという原則を認識しており、Microsoftがそれを実現できると考える手段、すなわちバロットスクリーンも示している。加えて、(コンピュータメーカーが)競合するウェブブラウザをインストールしてデフォルトのブラウザとし、IEを無効にすることも可能だろう。当委員会はこの提案を歓迎し、今後は、消費者による純粋な選択を確保することに関して、その実効性を調査することになる」
今のところMicrosoftは、EUがこの提案を承認するまで、欧州向けにブラウザを搭載しない「Windows 7 E」の出荷を続けることになるだろう、と述べている。
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