One Laptop Per Child(OLPC)プロジェクトは米国時間1月7日、人員を50%カットし、残ったスタッフの給与を削減するとともに、運営体制の再編を行うと発表した。
発展途上国の子どもたちに低価格ノートPCを提供することを目指すOLPCプロジェクトの創設者であるNicholas Negroponte氏は、この発表を同プロジェクトのブログ投稿で行った:
厳しい経済状況に直面しているその他多くの非営利団体と同様に、OLPCも規模を縮小し、より少ない財源で運営を続けていくためにコストを抑える必要がある。われわれは本日、チームの人員を約50%カットし、残った32人のスタッフの給与を削減する。われわれはこの事態を残念に思うものの、発展途上国の子どもたちにノートPCを送り届けるという使命を達成するために全力を挙げて取り組み続けるという思いに変わりはない。辞めてゆくメンバーたちに対して、この重要な使命に貢献してくれたことを感謝したい。
リストラによって辞めることになった、われわれの友人でもある同僚はつらい思いをしていることだろう。彼らは崇高な目的を達成しようと心身を捧げてきたわけであり、彼らがOLPCのために費やしてくれた時間やエネルギー、そしてもたらしてくれたアイデアや献身に対しては、いくら感謝や称賛の言葉を述べても足りないくらいである。これまでに世界中で50万人の子どもたちがノートPCを手にすることができたという事実は、彼らの素晴らしい努力の証であり、そのことは既にOLPCの伝説の重要な一部となっている。
マサチューセッツ州ケンブリッジに拠点を置くOLPCは、その設立から3年の間に数々の困難に直面してきている。同プロジェクトのノートPCである「XO」の初期コストは予想されていた100ドルよりも高い188ドルとなっており、一部の国は配備計画を縮小している。また、OLPCに一時期参加していたものの、2008年1月に離脱したIntelは、OLPCが同社に対して、自社のノートPCでXOと競合するような真似をしないようにと圧力をかけてきたと非難している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」