サンフランシスコで11月に開催のイベント「Web 2.0 Summit」のテーマは、「ウェブの利益化」から「世界の救済」に変わったようだ。
Web 2.0 Summitのまとめ役の1人であるTim O'Reilly氏は米国時間7月7日、第5回目となる同カンファレンスの詳細をまとめたブログ記事を掲載した。カンファレンスは11月に開催予定で、ベンチャー企業向けのLaunchpadセッションもある。
そのコンセプトは、ウェブだけの世界観を打ち破り、集合知やイノベーションといったウェブの考え方を、世界が直面している課題に適用できるかにあるという。
「食糧危機や経済的混乱、環境の壊滅的変化などが不気味に迫る時代において、われわれは眼を覚まし、われわれが手にした新しい『強大な力』を真剣に考え、本当に重要な問題を解決するのにこれを役立てる必要がある」とO'Reilly氏は書いている。
Launchpadイベントでは、会議主催者は代替エネルギーや社会起業家、マイクロファイナンス、経済開発、政治活動、再生可能エネルギーなどの分野でベンチャー企業を探すという。ウェブが関連していることは追加的要素であって、必要条件ではない、とO'Reilly氏は述べている。
カンファレンス全体のテーマは「The Opportunity of Limits(限界という機会)」で、社会的、環境的困難の中でビジネスチャンスを見出すことだという。
2006年のLaunchpadに出席した人は失望するかもしれないが、筆者はこのようにフォーカスがシフトしたことを支持する。
最高の起業チャンスが隠れているのは、エネルギーや環境志向のテクノロジ分野だ。ウェブは実際の社会問題や不和の解決に実質的な役割を果たすことができる、という主催者の考えには筆者も同意見だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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