最初はうわさに過ぎなかったのだが、その後に事実確認はなされていないニュースとして流れ、そしてついに正式な取引成立が発表された。Microsoftは、Powersetを買収する。
Microsoftは米国時間7月1日、Live Searchの公式ブログ上で、買収を正式に発表した。
Microsoftは、同ブログへの投稿で「サンフランシスコに本社がある、セマンティック(自然言語)検索を専門とするPowersetの買収に関して、正式な合意に至った発表が行えることを非常に喜ばしく思う」と述べている。Powersetの従業員は、Microsoftのコア検索関連チームに加わり、引き続きサンフランシスコを拠点とする。Microsoftは、Powersetのテクノロジが、Microsoftの研究部門内で進められている、既存の自然言語処理プロセスの開発事業を補うものとなることを明らかにした。
買収に関する(金銭面での)条件の詳細は公表されていないが、VentureBeatが先週伝えた買収交渉についての報道によれば、Microsoftは1億ドル、あるいはそれ以上を支払うことに合意しているという。
XeroxのPalo Alto Research Center(PARC)から技術ライセンスを取得したPowersetは、このほどWikipediaの検索ツールを公開した。Powersetには63人の従業員がおり、全員がサンフランシスコのソーマ地域に勤務している。
PowersetのMark Johnson氏は、同社が目的達成のために、より多額の資金を必要としていたことを、公式ブログへの投稿で明らかにした。
「どのスタートアップ企業にも共通する点として、アイデアの実現に取り組み、その後も発展を続けられる企業となっていくのは挑戦である。Powersetでは、Wikipediaの検索エクスペリエンスを通じて、未来の検索技術を実証するなど、われわれの持つアイデアを、世界に通用するセマンティックな検索プラットフォームへと変革することに成功してきた。しかしながら、スケールの大きいセマンティックな検索エンジンを開発するには、スタートアップ企業の想像をはるかに超えるコンピューティングリソースおよび開発努力が求められ、多額の資金が必要となる。(中略)Microsoftによる買収こそが、われわれのテクノロジを、より大規模に市場に提供するための最速の手段であると確信している」と、Johnson氏は記している。
Powersetは2006年11月、Foundation Capital、Founders Fund、エンジェル投資家らによるシリーズA資金調達により、1250万ドルを得ていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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