Oracleは米国時間4月29日、BEA Systemsの買収が完了したことを発表した。2007年秋に発表以来、論議を呼んだ買収劇が幕を閉じることになる。
欧州の規制当局が承認したことで、Oracleは合併への最後の障害を取り除いた。OracleのBEA買収は、Microsoftの買収ターゲットに対する一方的な買収と同じようなやり方で提案された。
Oracleの場合、エンタープライズソフトウェアアプリケーション大手の同社は、ライバルのBEAに対して3カ月以上プレッシャーを与え、最後にはBEAの最大の個人株主であるCarl Icahn氏の支援を受けて取引を成立させた。
BEAは当初、Oracleが持ちかけた買収提案に対し、評価が低すぎるとして拒否した。これを受けて、Oracleは買収提案を取り下げ、BEAの株価が下がっていく数カ月間を沈黙していた。だが、Icahn氏の助けによって、Oracleは当初の買収提案額にわずかにプレミアムを上乗せした金額での買収成立に成功した。
Oracleの社長であるCharles Phillips氏は声明で、「BEAが加わることでイノベーションを加速できるだろう。BEAとOracleは最新のサービス指向アーキテクチャ(SOA)インフラストラクチャという共通のビジョンの下に1つになる」と述べている。「2社が一体となって、OracleとBEAは補完的で技術的に優れたミドルウェア製品を提供していく。顧客は、安全な環境でアプリケーションを容易に構築、実装、管理できるようになる」(Phillips氏)
今回の買収はハイテク業界に対し、敵対的な買収が最終的には「友好的な」買収に終わる1つの例を示した。これを受け、現在MicrosoftがYahooに持ちかけている「敵対的な」買収が、今後どのような経過をたどるのか、注目されている。Microsoftは今週、今後の選択肢について検討することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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