シマンテックはこのほど、「パソコン利用時のストレス調査」の結果を発表した。
調査では対象者のPC習熟度をあらかじめ調査し、初級、標準、上級に分類。各層のストレス傾向を探った結果、初心者や女性、60歳以上はPC利用時のストレスが比較的高かったという。ただ、インターネットがなくなると約7割が「日常生活に支障をきたす」と回答し、日常生活の重要なインフラになっていることがうかがえる。
PC利用時のストレスについては8割以上が「感じる」と回答。その理由として「動作が遅い(66%)」が最も多く挙げられたものの、対策については「特に何もしていない(41.4%)」が実情のようだ。その理由としては「やり方が分からない(39.7%)」、「手間がかかって面倒(35.6%)」などが挙げられている。
また、保存データのストレスについては「重要なデータの損失(32.9%)」や「不要なデータの蓄積(20.1%)」など約7割が「感じる」と回答。ただ、対策については「特に何もしていない(32.8%)」が多く、特に初級のスキル層では過半数を占めた。
一方、「写真画像(43.4%)」や「住所録などの連絡表(42.4%)」などなくしたら困るデータを保存している人の割合は79.4%に達している。しかしバックアップの実施率は56.6%と半数にとどまり、「写真画像(33.2%)」や「連絡表(26.3%)」についても実施率は低い。その理由は「面倒だから(52.5%)」が最も多く、特に女性では「やり方が分からない」が多くなっている。
また、5人に1人が過去1年間に大切なデータの損失を経験、データの復元については「ほとんど復元できなかった(60.2%)」が多い。損失したデータで最も多かったのは「(写真やイラストなどの)静止画ファイル(47.9%)」、次いで「テキストファイル(45.2%)」、「送受信したメール(44.9%)」と続く。そのほか、「バックアップしていなかった子どもの写真」や「ファンである声優さんからのメール」なども挙げられている。
さらに、セキュリティのストレスについては83%が「感じている」と回答。具体的には「ウイルスやスパイウェアなどのプログラムの侵入(39.8%)」や「オンライン詐欺(24.4%)」などが挙げられている。ただ、「セキュリティソフトを使う」や「プロバイダの提供するサービスを利用する」など9割が何らかの対策を講じている。
今回の調査結果について、同社社長の木村裕之氏は「データのバックアップを実行しているユーザーの割合が、前年に比べほとんど増えていない実態に驚いている。画像、音楽、メールなどPCに保存するデータは確実に増加傾向にあり、このままではデータ損失を経験するユーザーは増加の一途をたどると思われます」と述べている。
調査は4月中旬、インフォプラントを通じ、ネット利用歴3年以上かつ15歳以上の男女2000人を対象に実施したもの。
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