HPの2006年第4四半期の世界市場シェアは、前年同期比23.9%増の17.4%だった。一方、Dellの市場シェアは減少した。第4四半期に全世界で出荷されたPC全体に占めるDell製PCの割合はわずかに13.9%で、前年から8.7%減少した。Dellにとって、この市場シェアは過去4年間で最低の数字だ(Dellは、年間では世界市場でのPC出荷台数でHPを上回ったが、第3、第4四半期に関してはHPの実績を下回った)。
Dellは、第4四半期に米国市場で首位の座を維持したが、同社の市場シェアは17.9%減少した。米国市場における現在のDellの市場シェアは29.1%。前年同期は34%だった。一方HPは、米国市場シェアを前年同期比16%増の25.3%にまで拡大した。
IDCのアナリスト、Loren Loverde氏は「Dellについては大きな疑問がある」と語る。Loverde氏によると、Dellは2006年早い時期に、同年は収益性を追及するとともに富裕顧客に(PCを)販売し、市場シェアについてはあまり心配しないと語っていたという。またDellは、消費者市場にはさほど重点を置いていない。そのため、同社はもともと、同社のPC出荷台数の伸びは第4四半期に他のライバル企業に比べやや鈍ると考えている。Dellの売り上げ全体に占める消費者市場における売り上げの割合はわずか15%にすぎない。しかし、それにしてもDellは予想以上の速さで市場シェアを減らしている、とLoverde氏は語る。
「(Dellが)市場シェアにもっと敏感になるよう期待していた」(Loverde氏)
世界第4位のAcerも最も急速に成長しているPCメーカーの座を3年連続で維持した。AcerのPC出荷台数は2006年に37.1%増加した。また同年第4四半期の同社の市場シェアは6.8%だった。
「Acerのビジネスモデルは、薄利、低平均小売価格(ASP)市場に適している」(Loverde氏)
また、好調なノートPC市場に注力している東芝にとっても2006年は順調な年であった。2006年における同社の出荷数は、世界全体においては27.3%成長している。第4四半期には同社の市場シェアは3.8%に達している。GartnerとIDCの調査において、東芝は、世界全体においては第5位のPCメーカーであり、米国においてはAppleとほぼ並んで第4位につけている(Gartnerの調査では、米国における第4位は東芝で、IDCの調査ではわずかの差でAppleに続いて第5位となっている)。
Appleもまた成長を見せている。IDCによると、同社は、第4四半期おいて米国市場の4.7%を獲得しており、出荷数は31.8%増加している。またIDCの調査では、米国市場において同社は、Dell、HP、Gatewayに続いて第4位のPCメーカーで、わずかの差で東芝を上回っている。世界全体においてAppleは第7位で、第4四半期には2.4%の市場を獲得したと、Loverde氏は述べている。前年同期では2.1%であった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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