富士通、06年度第1四半期の連結業績は黒字、「アクセルは踏み込めた」

 富士通(黒川博昭社長)は7月27日、06年度(07年3月期)連結決算を発表し た。売上高が1兆1028億7000万円(前年同期比7.5%増)と増収、営業利益が14 5億7400万円(同1.6%減)と微減、経常利益が前年同期の13.3倍にあたる63億 3800万円、最終利益が6億6400万円(同73.4%減)だった。

 営業利益と最終利益が減少したものの、「第4四半期に黒字計上が集中して いたのを平均化するのが目標で、最近は第1四半期でも黒字を計上できるよう になった。黒字を維持できた点で、業績増に向けたアクセルが踏み込めたとい える」(小倉正道・副社長CFO)と評価。さらに、第1四半期は、「全社での戦 略的な販売会議や、ユーザー企業向けイベントの前倒しなどを実施したことが 業績に大きく寄与した。黒字を維持する体制が整えられた」(同)としている。

 事業別の売上高はAテクノロジーソリューションが6496億1600万円(同5.9%増)、ユビキタスプロダクツソリューションが2523億8300万円(同4.6%増) 、デバイスソリューションが1798億600万円(同13.0%増)と、全事業で売上 増を達成。営業利益に関しては、テクノロジーソリューションがサーバーの売 価下落の影響で50億3000万円(同31.7%減)、ユビキタスソリューションが国 内個人向けパソコンの販売減で103億5000万円(同9.3%減)と不振だったもの の、デバイスソリューションがロジックLSIの販売好調などで124億2100万円 (同71.3%増)と大幅に増えた。小倉副社長CFOは、「デバイスは、市場自体 のLSI受注が堅調であるため、大幅な利益増がキープできる。テクノロジーソ リュションは、サービス事業でSEによる商談や提案が増えている。利益増に不 安感はない」と述べた。

 中間期の連結業績予想は、売上高2兆3500億円、営業利益200億円、経常利益 ゼロ、最終利益ゼロの見通しを、売上高を2兆3500億円と修正せず、利益を営 業利益350億円、経常利益150億円、最終利益50億円と上方修正した。通期連結 業績予想については、売上高5兆2000億円、営業利益1900億円、経常利益1500 億円、最終利益800億円の見通しを修正しなかった。

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