大手液晶画面メーカーLG.Philips LCDは現地時間7月11日、2006年第2四半期の決算を発表し、四半期ベースで過去最大の赤字を計上したことを明らかにした。
同社は6月30日締めの同四半期に3220億ウォン(3億4100万ドル)の純損失を計上したことを明らかにした。同社は前年同期に410億ウォンの利益を計上していた。
同社の2006年第2四半期における売上高は前年同期より0.3%増加したものの、2006年第1四半期と比べ6%減少している。
同社の最高経営責任者(CEO)Joon Koo氏は第2四半期の業績が不振だったことを認め、その原因として、業界全体に見られる価格の低迷や過剰在庫などを挙げた。
Koo氏は声明で「今後も次世代技術へのさらなる投資を検討する。またP8施設にある多目的の第5.5世代製造ラインに投資していく予定だ。これらの計画は、市場環境の変化に適応し、顧客ニーズに迅速に対応できるようタイムリーな投資を行っていこうとするわれわれの決意の表れでもある。特に力を入れたいのは、市場の拡大するワイド型のノートPC画面やハイエンドモニターの分野である」と述べた。
市場調査会社iSuppliは、32インチの液晶テレビパネルの平均価格が2006年第1四半期の541ドルから同年第2四半期には456ドルまで下落したことから、薄型パネルメーカーの厳しい状況はある程度予測できたとしている。なお、32インチの液晶テレビパネルの価格は現在、約400ドルで推移している。
iSuppliのSweta Dash氏は「第2四半期中、パネル価格の推移を見守ってきたが、その価格は大幅に下落した。ワールドカップ効果による売り上げの増加は期待したほどではなく、出荷数があまり伸びなかった。(第2四半期で)起きたそれらの要素をすべて総合すると、メーカーが厳しい状況に置かれていても不思議ではない」と述べた。
Dash氏によれば、現在のところ状況は芳しくないもの、数カ月後には薄型パネルメーカーに朗報がもたらされるはずだという。iSuppliは、17インチモニターパネルの価格下落傾向について、7月には落ち着きを取り戻し、8月には上昇に転じると述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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