IBMは米国時間10日、同社は他企業と比べて米国特許を最も多く取得していること、そして、特許品質を向上するために3つの取り組みに参加することを発表する予定である。
IBMによれば、同社は米特許商標庁(USPTO)から特許を最も多く取得した企業に13年連続でなったという。2005年の特許数は2900件以上であった。
IBMはまた、特許の審査を向上させるために、複数の企業や団体が関わる3つの取り組みの詳細を発表するとみられている。この取り組みには、オープンソース開発者の協力やコラボレーションソフトウェアの利用を必要とするものも含まれる。パートナーとなっているのは米特許商標庁と、2005年11月にオープンソースコミュニティのための「Patent Commons」プロジェクトを立ち上げた業界コンソーシアムOpen Source Development Labs(OSDL)である。
米国の特許システムと特許品質は、技術業界においてますます注目を集める問題となっている。特許は数々の訴訟の原因となっており、多くの知的所有権ライセンシング会社が現れている。
誰でも入手可能な公的記録である特許の出願内容について、IBMは特許商標庁とともに、学者や企業の技術者などによる容易な閲覧や、特許審査官へのフィードバックを可能にするプログラム「Open Patent Review」の開発に取り組んでいる。
IBMのスタンダード&オープンソース担当バイスプレジデントのBob Sutorによれば、このシステムに登録したユーザーは、所定の内容を持つ特許出願について、電子メールやRSSアラートを受信できるようになるという。IBMはまた、欧州の共同体特許(Community Patent)のウェブサイトも支援している。
別の取り組みとしてOSDLは、「Open Source Software as Prior Art」と称するウェブサイトを提供する。これは、既存のオープンソースコードを検索する手段として設計される予定である。この取り組みには、IBM、Novell、Red Hat、VA SoftwareのSourceForge.netが参加している。
この従来技術システムを使うことで、オープンソース開発者が、既存ソフトウェアを検索することや、コードのラベリングやカテゴライズのための「タギング」メカニズムを作り出すことを期待しているとSutorは言う。
特許商標庁は声明の中で、オープンソースコミュニティとますます密接に協力していく意向であると述べた。
「特許商標庁とオープンソースコミュニティとの間の協力は、オープンソースモデルの機運に乗じるものである」と特許商標庁の特許局長John Dollは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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