Apple Computerは米国時間13日、第3四半期決算を発表した。iPodの売上が引き続き好調で、利益/売上ともに予想を大きく上回る結果となった。
同社によると、6月30日締めの同四半期の売上高は35億2000万ドルで、利益は3億2000万ドル(1株あたり37セント)になったという。ちなみに昨年同期は売上高が20億8000万ドル、利益は6100万ドル(1株あたり8セント)だった。First Callがまとめたアナリストの予想平均は、売上高が33億4000万ドルで、利益が1株あたり31セントとなっていた。
Appleが計上した利益は、自社の予測も大きく上回った。同社は4月に前四半期の決算を公表した際、第3四半期の売上高が32億5000万ドル、1株あたりの利益は28セントになるとの予想を示していた。
同社は第3四半期に、118万台のMacintoshと616万台のiPodを販売した。
Macの売上高は前四半期比10%増で、前年同期比では35%増となった。iPodの売上台数は前年同期比で6倍に達し、前四半期比でも16%増となった。iPodの売上高は前年同期比343%増、前四半期比でも9%増となったが、ただし値下げと製品ラインへのShuffle追加の影響から収益の伸びは小幅にとどまった。また、同四半期にはMac OS Xの新バージョン「Tiger」が発売されたため、ソフトウェアの売上高も前四半期比44%増、前年同期比で64%増と大幅に増加した。
同社CEOのSteve Jobsは、「売上高と利益の両方で過去最高の四半期決算となり、大変うれしく思う。Mac OS X Tigerの発売は大成功で、さらに他にも素晴らしい新製品の開発が進行中だ」と声明のなかで述べている。
しかし、同社が示した今四半期の予想値は、一部のアナリストが予想していた数字を若干下回るものとなった。同社は今期の売上高を35億ドル、また利益を1株当たり32セントと予想している。First Callがまとめたアンケートによると、アナリストの平均予想値は売上高が35億9000万ドル、利益が1株あたり33セントだという。
Piper JaffrayアナリストのGene Munsterは、Appleの示した見通しについて過度に慎重な数字だと述べている。
「Appleの予想値はばかげている。同社は9月からの新学期に向けた需要を前提に含んでいない。この控えめな数字はAppleの保守的な性格を示している。同社の予想値を上回る結果を期待すべきだ」(Munster)
しかし、Apple CFO(最高財務責任者)のPeter Oppenheimerは、電話会議のなかで、「Intelチップへの切り替え発表の影響が明らかになってきており、それを考慮した場合われわれの示した見通しは穏当といえる」と説明した。
Macの売上増が今後も続くのか、あるいは消費者が来年に予定されるIntelチップ搭載マシンの登場までMacの購入を手控えるなかで同社のビジネスが停滞するのかは、現在のAppleにとって重要な問題となっている。
Aplleエグゼクティブ・バイスプレジデントのTim Cookは、Intelチップ採用のニュースが発表された後も、売上が大きく落ち込んだといったことはないと述べた。「しかし、現時点でわれわれには限られたデータしかなく、今期中にはさらに多くのことがわかってくると思われる」(Cook)
IDCアナリストのRichard Shimは、「iPodの売上は相変わらず素晴らしい伸びを示したが、この伸びが止まった時にどうするかという懸念がAppleにはある」と述べている。「同社が好調を維持するためには、iPod以外のビジネスを成長させる必要がある。それは、Macでも、あるいは新しいサービスやデバイス、あるいはアクセサリでもかまわない」(Shim)
Shimは、Intelチップへの切り替えが短期的にマイナスの影響を与える可能性を示したが、しかし長期的にはこの切り替えが同社にプラスに作用すると述べた。
第3四半期には、デスクトップとサーバの売上が大幅に伸び、前年同期比で49%、前四半期比では5%の増加となった。また出荷台数ベースではそれを上回る増加を記録した。これに対し、ラップトップの売上は前年同期比3%増、前四半期比4%増と小幅にとどまった。
iPodを除く他の音楽関連製品(iTunes Music Storeを含む)の売上は、前四半期比で12%増加し、2億4100万ドルとなった。また、Apple Store全体の売上は前四半期比3%減の5億5500万ドルとなったが、それでも前年同期比ではほぼ2倍となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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