人件費が安く、成長市場でもあるインドに、Intelが半導体の組み立て/検査工場を建設する計画であることを、インドの政府高官が明らかにした。
インドの通信情報技術大臣Dayanidhi MaranはReutersに対し、Intelが約4億ドルを投じて工場を建設する予定だと述べ、場所はバンガロールかチェンナイになるだろうと語った。Reutersの報道によると、この件に関する公式発表は1カ月以内に行われる見込みだという。
同大臣は米国時間9日に発表したプレスリリースのなかで、インドのManmohan Singh首相からの書簡をIntel会長のCraig Barrettに手渡したことを明らかにした。書簡には、Intelがインドに設備を建築した場合の優遇策が書かれていたという。Maran大臣は米国に5日間訪問していた。この時は、この件が可能性の1つとして話し合われていた。
Intelはこの件に関するコメントを差し控えている。だが、同社の広報担当Bill Calderは「われわれは常にさまざまな場所に注目している」と語った。
インドのPC市場は、世界で最も速いペースで成長している。これは、インドが、Intel製品市場の最も拡大している地域であることも意味する。インドに組み立て/検査工場を建設すれば、現地のPCメーカーにこれまでよりもずっと迅速にチップを届けることができる。Intelは既にプロセッサの設計センターをインドに置いており、そこでサーバ向けチップの開発を行っている。
組み立て/検査工場では、製造されたプロセッサやチップセットの検査を行い、これらをパッケージ化してPCメーカーや配給業者に出荷する。
Intelのチップ製造工場は、米国、イスラエル、アイルランドといった安定した国に置かれている。これらの国々では電気などの公共サービスが安定的に供給されている。これは半導体メーカーが工場建設地を決定する際に重視する要素である(現地の優遇税制措置も重視される項目だ)。工場での作業の大半はロボットが行うため、人件費の安さはさほど重視されないケースが多い。
これとは対照的に、組み立て/検査工場を建設する際には人件費が重視される。結果として、Intelの組み立て/検査工場の大半がコスタリカ、マレーシア、中国などの発展途上国に設けられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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