インプレスは、電子書籍の市場動向や利用者動向をまとめた調査レポート「電子書籍ビジネス調査報告書2004」を発売した。
電子書籍の全刊行点数は約4万点、新刊刊行点数・ダウンロード数とも大きな伸びを見せ、2004年3月時点での国内市場規模は約18億円となっている。この成長率を維持すると、2010年には1102億円規模の市場に成長することが見込まれるとしている。
新刊の月間平均刊行点数は前年比20%増の1200点になったと推測。また、電子書籍販売サイトのアンケートによると、ダウンロード点数も前年比約80%増と急激な伸びを見せている。出版不況が深刻化する中の、小規模ながらも右肩上がりの成長に今後の動向が期待される。
出版側から見た場合、物流・印刷・在庫管理といったコストが削減できるだけでなく、返品への対応という出版業特有のリスクがなくなるというメリットがある。利用者側も、ブロードバンドの普及をはじめ、携帯電話や専用ビューワといったハードウェアの充実といった状況から、利用の増加が予測される。これらの要因から、今後さらに電子書籍市場は活発に形成されるだろう、と同社は推測している。
「電子書籍ビジネス調査報告書2004」では、このような市場動向調査・予測のほかに、利用者動向や販売サイト・出版社の取り組み、読書端末や電子書籍フォーマットの特性などを、独自調査を基に掲載している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」