エキサイトは5月10日、2005年3月期単体の通期決算を発表した。売上高は前期比31.9%増の63億4500万円、営業利益は同106.3%増の6億3000万円、経常利益は同84.6%増の5億7800万円、純利益は同81.1%増の5億6600万円で、増収増益となった。
四半期ごとの売上高の推移を見ると、2005年3月期は第1四半期が14億2500万円、第2四半期が14億8800万円、第3四半期が16億3700万円、第4四半期が17億9300万円と順調な伸びを示している。エキサイト 代表取締役社長の山村幸広氏は、「これまで第4四半期は第3四半期より売上高が低い状態が続いていたが、今回初めて第4四半期の売上高が第3四半期を抜いた。これは、広告のみならず、課金コンテンツやBB.exciteといったストック型のビジネスが伸びたためだ」としている。
エキサイト社長の山村幸広氏 |
2005年3月期全体の増収要因について山村氏は、「リスティング広告(グーグルのアドワーズ広告)が順調に伸びたことと、課金コンテンツ収入の内容構造が変化したこと」を挙げている。リスティング広告は、2004年3月期の売上高が4億5200万円だったが、2005年には10億4300万円と倍増した。同社ではリスティング広告が今後も順調に伸びると見込んでおり、2006年3月期にはリスティング広告だけで15億6000万円の売上を見込んでいる。
課金コンテンツの2005年3月期の売上高は、前期比26.9%増の20億3500万円となった。中でも、2004年1月から開始したオンラインゲームサービスと、同5月から開始した音楽ダウンロードサービスが好調で、2005年3月期の売上高はオンラインゲームが3億2100万円、音楽ダウンロードが2億9400万円となり、この2分野で全体の売上高の約1割を占めるまでに成長した。同社では、この2つが今後の課金コンテンツの柱となるだろうとみており、2006年3月期のオンラインゲームの売上高が7億3500万円、音楽ダウンロードの売上高が7億3600万円と見込んでいる。
逆に縮小傾向にあるのが、コミュニティサービスの「エキサイトフレンズ」だ。同サービスは、2004年3月期には全体の30.9%となる14億8900万円の売上高を誇っていたが、2005年には割合が19.5%まで縮小し、12億3500万円の売上高となった。今期はさらに同サービスの縮小が見込まれ、2006年3月期の売上高を10億1000万円(全体の11.7%)と予想している。山村氏は、「(このサービスは)最終的に全体の10%程度まで縮小するだろう」としている。
2006年3月期全体の予想として同社では、売上高86億5000万円、経常利益8億7500万円、純利益8億7000万円を見込んでいる。
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