中国のLenovo Groupによる17億5000万ドルを投じたIBMのPC部門買収を完了し、世界第3位のPCメーカーが誕生した。両社が米国時間5月1日に明らかにした。
LenovoのCEO、Stephen Wardは声明のなかで、「われわれは数週間以内に、新生Lenovoとして新しい製品を発表する」と述べている。
Lenovo会長のYang Yuanqingは、今回の買収は同社にとって「歴史的出来事」だとした。
新生Lenovoは、DellとHewlett-Packard(HP)に次ぐ売上規模となる。IBMは同部門売却後もPCビジネスに関与していく。今回の合併では、IBMがLenovoの株式の18.9%を取得。Lenovoは、IBMのPC部門を12億5000万ドルで買収するとともに同部門の負債も引き受けたため、買収総額は17億5000万ドルに達した。
両社の2003年の売上を基準にして計算すると、新生Lenovoは年間販売台数1190万台、売上高120億ドルとなり、Lenovoの現在のPCビジネスとの比較で4倍になる。
LenovoはIBMに優先的にPCを供給し、「Think」ブランドも含めたIBMのブランドを今後5年間使用できることになる。IBMは、本社営業部隊を通じたLenovoのマーケティング支援も約束している。
2004年12月に発表された今回の買収には、国家安全保障上の懸念から規制当局の厳しい調査が行われた。外国企業による米国企業買収の審査を行う対米外国投資委員会は、中国の情報機関がIBMの施設を使って産業スパイ行為を行う可能性がある、との懸念を示していた。
しかしFTC(連邦通商委員会)は1月、市場競争に与える影響を巡ってはLenovoによる買収に異議を唱えないとの考えを示した。
新生Lenovoは、IBM社員およそ1万人とLenovo社員9200人で構成される。本社はニューヨーク州に置き、北京とノースカロライナ州ローリーにも拠点を設置する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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