ソニーは主力のエレクトロニクス事業の不振が響き、業績が低迷している。2004年度第3四半期の売上高は前年同期比7.5%減の2兆1482円、営業利益は同13.0%減の1382億円、税引前利益は同5.4%減の1492億円、当期純利益は同55.3%増の1438億円となった。2004年度の業績見通しも1月に下方修正しており、売上高は前年比5%減の7兆1500億円、営業利益が同1.1%増の1100億円で、営業利益率は1.5%になると見られる。
中期経営計画「トランスフォーメーション60」の実現について、ストリンガー氏は「営業利益率10%という目標は今年中にできるとは思わない。ただ、目標としては良いものだ」と話し、営業利益率10%を達成する時期については明言を避けた。
中鉢氏は、現在ソニーが抱える課題について「現場の設計力やものづくり力、マーケティング力は健在だが、消費者の視点が欠けていた。消費者のニーズを製品に反映させるというメーカーとして当然の営みがゆるんでいる。また、マネージャーの現場を見る目にも改善が必要だ」と指摘した。また、同社が現在IBM、東芝と共同開発している半導体「CELL」については、デジタル家電における重要なコンポーネントだとしたうえで「いかに活用するかが課題になるだろう」と話した。
久夛良木氏はゲームビジネスに注力
ソニーは同日、6月22日付の社内取締役の退任および4月1日付けの役員人事も合わせて発表している。取締役退任予定者は、出井氏と安藤氏のほか、真崎晃夫氏、久夛良木健氏、徳中暉久氏、ヨーラン・リンダール氏、大西昭敞氏の7名。
また、久夛良木氏は4月1日付けでセミコンダクタソリューションズネットワークカンパニー担当COO、ホームエレクトロニクスネットワークカンパニー担当COO、セミコンダクタソリューションズネットワークカンパニーNCプレジデントの職から外れる。セミコンダクタソリューションズネットワークカンパニー担当COOおよびセミコンダクタソリューションズネットワークカンパニーNCプレジデントは中鉢氏が、ホームエレクトロニクスネットワークカンパニー担当COOは井原勝美氏が受け継ぐ。久夛良木氏は引き続きゲームビジネスグループ担当COOとしてゲームビジネスを統括し、新たにグループ役員に就任する予定だ。
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