Appleの「App Store」に対するGoogleの回避策は整ったようだ。「Google Voice」は、ウェブアプリケーションとして提供されることになった。
「iPhone」およびPalmの「WebOS」を搭載するデバイスのユーザーは、ウェブアプリケーションにより、モバイル環境でもGoogle Voiceを活用可能になったと、GoogleのシニアプロダクトマネージャーであるVincent Paquet氏は述べた。同ウェブアプリケーションは、「iPhone OS 3.0」がインストールされたiPhone、および、PalmのWebOSを採用したデバイスのブラウザで動作するという。Google Voiceは招待制のサービスとなっているため、米国時間1月26日現在で同アプリケーションのユーザーであれば、こちらのモバイル向けサイトから利用できる。
Google Voiceは、ユーザーのプロフィール設定に応じて、携帯電話、会社の電話、自分のデスクの電話などを使い分けつつ、着信を受けられる。また、ボイスメールを電子メールのように扱い、テキスト化した音声メッセージを受信箱で閲覧および削除できるようにしている。
Googleは2009年、iPhone上に搭載されるようになることを希望し、Google VoiceのネイティブアプリケーションをAppleに提出した。まだ多くの人々の記憶にも残っているように、この件は、Googleの言い分ではAppleが同アプリケーションを拒絶したとされる一方で、Appleの言い分では依然として審査中で単にまだ承認されていない状態にあるだけであるとされ、激しい論争を招くことになった。Paquet氏の説明によれば、いずれにせよ、米連邦通信委員会(FCC)が調査に乗り出すことになり、Google VoiceはApp Storeには登録されないままに終わっているという。
「残念なことに、iPhoneのネイティブアプリケーションに関しては、何らアップデートもない状態が続いている」と、Paquet氏は述べた。しかしながら、ウェブアプリケーションでの提供が開始されるため、ほぼネイティブアプリケーションと変わらないエクスペリエンスで、iPhoneユーザーもGoogle Voiceを利用可能となる。ただし、ウェブアプリケーションはブラウザ内で動作するため、ユーザーインターフェースに若干の違いが見られるようだ。Paquet氏は、今後もGoogleがネイティブアプリケーションに関して、App Storeでの承認プロセスを経ていくのかどうかについてはコメントを控えた。
Google Voiceのウェブアプリケーションは、ネイティブアプリケーションに匹敵する存在としてウェブベースのアプリケーション利用を検討するようにと、Googleが人々へ強く働きかけていきたい願いの表れでもある。すでに同社は、ウェブ開発の詳細な計画を明らかにしており、ウェブの進展を図るコンセプトを証明する一環で、「Chrome」ブラウザをベースにした軽量OSの開発に取り組んでもいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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