SpotifyとGoogleが米国時間1月5日に「iTunes」キラーを発表することを期待してはいけない。
音楽業界の複数の情報筋によると、SpotifyのアプリケーションがGoogleの「Nexus One」携帯電話と一緒に提供されたとしても、4大レーベルのうち、少なくとも3レーベルはSpotifyに音楽コンテンツを提供しないという。
TechCrunchは4日、Googleが5日に発表予定の待望の携帯電話Nexus OneでSpotifyのアプリケーションを提供する可能性について、両社が話し合いを行ったと報じた。Spotifyは、欧州で最も話題になっている音楽サービスを開発したスウェーデンの企業だ。
しかし、TechCrunchは同じ記事の中で、「両社の提携は興味深いものではなくなった可能性が高い」と報じた。
筆者は、何が起きているのかを確かめるべく、音楽業界の情報筋に話を聞いた。彼らの話によると、Spotifyはかなり前に、米国内での音楽提供に必要なライセンス取得について4大レーベルと交渉を開始したが、少なくとも3レーベルとまだ合意に至っていないという。
さらに、TechCrunchの報道によれば、Spotifyは米国で、おそらく広告支援型の無料音楽サービスを提供したいと考えており、レーベルがそれに難色を示していることから、Spotifyとレーベルの交渉は暗礁に乗り上げているという。
レコード業界は広告販売によって利益を上げることがいかに困難かを見てきており、広告支援型のビジネスモデルには、ほとんど見切りをつけている。失敗に終わった広告支援型音楽サービスは、「SpiralFrog」や「Imeem」「Ruckus」など枚挙に暇がない。
これからウェブでもっと流れるであろうSpotify関連のうわさに注目してほしい。Spotifyは海外で口コミで広がり、米国でも期待が高まっている。
しかし、ここでSpotifyという企業についての現実を紹介しておこう。Spotifyの経営陣は、ユーザー数を利益に結びつける方法について、米国のライバルたちよりも詳しいということをまだ証明していない。Spotifyが米国で成功を収められるかどうか、あるいは、Spotifyが自国で利益を上げられるかどうかさえ、今の段階では分からないのだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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