Googleは2008年活動の幅を広げ、検索と検索広告のコアビジネスを超えた拡大を推進した。しかし経済状況や政府機関により、この勢いはそがれる可能性が高まった。
Googleは、抵抗を乗り越えてDoubleClickを31億ドルで買収して、2008年の幕を開けた。この買収により、Googleは画像「ディスプレイ」広告市場における勢力を拡大した。しかし、買収に関する独占禁止法をめぐる闘争は、この後起こることの前兆だった。
Googleは4月に「Google App Engine」と呼ばれるプロジェクトで、「Google Docs」など自社のオンラインアプリケーションばかりでなくほかのオンラインアプリケーションもホスティングする野望を明らかにした。Google App Engineでは基本アプリケーションは無料だが、負荷の大きいアプリケーションには課金し、クラウドコンピューティングで一般的な従量課金制を採用する。
「Google Apps」はGoogle Docsを「Gmail」や「Google Calendar」と組み合わせたサービスであり、今のところ「Microsoft Office」や「Microsoft Exchange」にとっての脅威は小さなものだ。しかしMicrosoftがOfficeのクラウドベースバージョンのプロジェクトを発表したことを考えると、こちらの脅威は明らかに強大である。Googleは、Google Appsの有料顧客に99.9%の可用性を確約するサービス品質保証契約(SLA)でさらに真剣になった。
Googleは9月にオープンソースのブラウザ「Google Chrome」を発表しセンセーションを巻き起こした。Google Chromeを使用して、できるだけ高速にウェブを利用してさらに活動が活発になることを望んでいる。また、Google DocsやGmailといったウェブアプリケーションの改善に弾みがつくことを期待している。驚くべきことに、Googleは12月に製品版「Google Chrome 1.0」をリリースした。
インターネットをより多く使用してもらうことから利益を得ようとする間接的な動機が「Android」にもある。AndroidはGoogleが先頭に立って進めているオープンソースのOSプロジェクトである。T-Mobileは10月にAndroidを搭載した初の携帯電話「T-Mobile G1」の発売を開始した。G1は、派手に宣伝されたが限定的な賞賛を得たのみで、2009年には多くの新しいモデルが発売される予定だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス