Motorolaが、同社の元幹部で現在Appleで「iPhone」販売部門に在籍している人物について、企業秘密を盗み出したとして訴えているという。
Bloombergが報じたところによれば、この訴訟は、米国時間7月17日にMotorolaによりイリノイ州裁判所に提出されたという。訴えられているのはMichael Fenger氏という人物で、訴状によれば、3月にAppleに入社し、現在はiPhoneのグローバルセールス担当バイスプレジデントを務めているという。
Appleに移る前Fenger氏はMotorolaにおいて、企業社会で大ざっぱにEMEA(ヨーロッパ、中東、およびアフリカ)と呼ばれる地域担当の幹部を務めていた。このことはFenger氏がMotorolaのビジネス手法や戦略についてほとんどすべてを知りうる立場にあったことを意味し、Bloombergの報道によれば、同氏がそのような情報を利用してAppleを手助けし、Motorolaに損害を与えているというのが、Motorolaの主張のようだという。
Appleがモバイル市場で勢力を伸ばしたのと時を同じくしてMotorolaは失速したが、この2つの事実が結びついているとは考え難い。Motorolaの問題は、その大半が自らが作り出したものだ。私としては、Motorolaが低価格の携帯電話機を市場に大量に出そうと決めたことや、「MOTORAZR」の後継機種を開発できないでいることに、Appleが何らかの役割を果たしていたとは到底考えられない。
Motorolaは、Fenger氏が同氏に付与されたストックオプションから100万ドルを返還することと、Fenger氏のAppleでの勤務を3月から換算して2年間禁じることを求めている。
Bloombergによれば、この件についてFenger氏からコメントは得られなかったという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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