1月末、レノボ(聯想)が中国で展開している同社の携帯電話を取り扱う子会社「聯想移動」を1億ドルで売却することが明らかになった。購入先はJade Ahead、小象創投、Ample Growth(鴻長企業)、Super Pioneerの4社。この価格には聯想移動のライセンスや特許や一部の商標も含まれる。
レノボの携帯電話は中国市場において最も人気の中国メーカーのブランドだ。リサーチ会社の易観国際(Analysys International)によれば。2007年第4四半期に中国で販売された3996万台のうち、レノボは、ノキア、モトローラ、サムスンに続き第4位のシェアについている。市場シェアにして6%なので、約240万台を四半期で販売したことになる。
またIT系ポータルサイト「中関村在線」の読者を対象にした、2月14日付の週間携帯電話人気メーカー調査結果においても、レノボはノキア、ソニーエリクソン、サムスン、モトローラの4強に続く5位のポジションとなっている。同サイトの2007年の人気メーカー調査においてもまた同様に5位のポジションとなっている。
にも関わらずなぜ売却をするのだろうか。レノボの携帯電話部門は、中国国外の4強メーカーの中国市場での台頭が影響し、売上が減少していた。レノボが1月末に発表した2007年第4四半期の決算報告書によると、販売量は前年同期に比べ31%減少し、携帯電話部門の売上は同社全部門の2%にまで落ち込み、規模が縮小するのが目に見えていた。「レノボの携帯電話部門は中国携帯電話市場に期待できなくなった(南方都市報)」と分析するメディアもあった。
そのような状況のため、長期的観点からレノボは携帯電話部門を売却するようだ。レノボのCEOの揚元慶氏は「IBM PC部門購入後、レノボは世界市場を見据えた動きをするべく、PC業務に集中する。携帯電話部門売却後、新しい体制下で、さらなる利益を出せる状態にしたい」とコメントしている。
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