UPDATE Appleは、「iPhone」の価格を200ドル引き下げるという同社の決定に対し抗議を受けたことから、iPhoneユーザーに100ドル分の商品券を配布することにした。
同社は米国時間9月6日、最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏からの公開書簡を同社ウェブサイトに掲載した。その中で、8Gバイト版iPhoneの価格を599ドルから399ドルに引き下げるという決定は変わらないとしながらも、早くからiPhoneを利用してくれているアーリーアダプターに対しては、Appleの今回の決断は不適切であったことを認めた。Jobs氏は、新製品「iPod touch」を含む新しい「iPod」製品ラインを発表した5日のサンフランシスコでのイベントにおいて、この価格引き下げを発表した。
Jobs氏は、「iPhoneの価格引き下げが正しい決断であり、技術の発展の道が険しいことも確かだが、価格を引き下げて新規ユーザーの獲得を目指すとともに、早くからiPhoneを利用してくれている既存ユーザーに対しても十分な配慮が必要である。早くからiPhoneを利用してくれているユーザーは、われわれを信頼してくれている。そしてわれわれは、今回のような時期にこそ行動をもってその信頼に応えなければならない」と記している。同氏は、100ドル分の商品券の詳細な入手方法については、来週Appleのウェブサイトに掲載する予定であるとしている。
Apple関係者によると、100ドル分の商品券はiTunes Storeでは利用できないという。また、599ドルのiPhoneを9月5日以前の10日または14日以内に購入し(オンライン購入の場合は10日、小売店での購入の場合は14日)、払い戻しを要求可能なユーザーは、この商品券を受け取ることはできない。
Jobs氏はこの書簡の中で、5日に同氏が報道陣に向けたコメントを繰り返し、Appleは年末商戦さらに積極的な価格体系で新規顧客の獲得を目指すと述べた。「iPhoneの『世界』にできるだけ多くの新規顧客を取り入れることが、AppleにとってもすべてのiPhoneユーザーにとってもよいことである。この年末商戦に、399ドルという価格がそれを実現するとわれわれは強く信じている」と同氏は記している。
また同氏は、今回のケースは技術業界では常に起こり得ることだと指摘した。「新しい改良モデルの発売や、次に価格が下落する時期を待っていては、決して技術製品を購入することはできない。なぜなら常に、より高度でより安い製品が現れるからである」と同氏は記している。
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