“ガラホ”はなぜ生まれたのか--Android搭載ケータイ「AQUOS K」から考える - (page 3)

新しいスタイルに戸惑い、順調に受け入れられるか

 AQUOS Kを販売するキャリアであるauも、やはりフィーチャーフォンユーザーに対して新しい提案をすることが、採用に至った大きな目的となっているようだ。時期的に見ると、2014年末に「au VoLTE」の提供を開始するとともに、ネットワークのLTEへの一本化を進めはじめたことから、AQUOS KがVoLTE対応フィーチャーフォンの布石、ひいては3Gのネットワーク終了に向けた取り組みの一環ではないかという声も上がっていた。

 しかし、KDDIの田中社長は「3Gのインフラが停止するのは2020年頃。まだ時間がある」と語り、AQUOS Kの採用にそうした意図はないと説明している。ちなみに、AQUOS Kは開発時期のタイミングからVoLTEには対応できなかったとのことで、今後の機種でVoLTEへの対応を検討していくとしている。


AQUOS Kはフィーチャーフォンという扱いだが、料金はフィーチャーフォンと異なり、スマートフォンの1000円引きとなる

 ただ、auがAndroidフィーチャーフォンであるAQUOS Kをどのような位置付けにするのかは、まだはっきりと定まっていないようにも見える。そのことが料金プランに現れており、フィーチャーフォンの料金プランではなく、スマートフォンの料金プランから「AQUOS K スタート割」で月額1000円を割り引く仕組みをとっている。

 フィーチャーフォン利用者には、月額料金の高さからスマートフォンを敬遠している人も少なからずいる。それだけに、スマートフォンに近いAQUOS Kの料金施策が受け入れられるかどうかは、判断が難しいところだ。

 シャープは今後もAndroidを搭載したフィーチャーフォンの開発を進めるとしており、いずれは他キャリア向けにも同種のモデルが投入されることも考えられる。しかし、そのためにはAQUOS Kがフィーチャーフォンユーザーから確実な支持を得て、実績を作っていかなければならない。まずは発売後の動向を見守る必要があるだろう。

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