筆者は、Roger Kay氏がMicrosoftからの依頼で行ったこの分析について、Kay氏本人に話を聞いた。同氏は、すでにMicrosoftから提示されたコストの一部を分析から削除したという。
Kay氏は、筆者が指摘した疑問点について、「さらに2、3点見つかっても驚きはない」と述べ、さらに「仮にさらに500ドル割安だと分かっても、状況は対して変わらない」と付け加えた。
Microsoftが、PCがMacよりも割安だと最も明確に主張しているのはハードウェア面だ。しかし、ここでもKay氏とMicrosoftはやりすぎている。Kay氏は、Mac側のデスクトップにAppleのプロフェッショナル向けデスクトップ「Mac Pro」を選んでいる。たしかに、現在、比較対象として選べるMacのモデルはそう多くないが、Mac Proに比べはるかに安価な「iMac」こそ、Appleの唯一の一般消費者向けデスクトップだ。
Kay氏は、「たしかに、別のマシンを選べたかもしれない」が、PCの場合は値段をあれこれ比べることができるとし、「経済的側面のこうした要素は説得力があるように思える」と語った。
Microsoftが「Apple税」の概念を最初に持ち出したのは、2008年10月に行ったインタビューだ。これまでも述べてきた通り、たしかにApple税は存在するが、ごく普通の購入者が、PCとMacのエクスペリエンスの違いとして彼らが認識しているものに対し、納得の上で支払っているものだ。いずれにせよ、PCとMacを購入した場合のコスト面の差は、大きいにせよ、Kay氏とMicrosoftがこの調査で主張しているほど大きな差ではない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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