Google Mapsの「Street View」めぐり、プライバシー侵害訴訟

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2008年04月07日 11時43分

 ペンシルベニア州ピッツバーグの夫婦が、Google MapsのStreet Viewにプライバシーを侵害されたとして、Googleを訴えた。

 原告のAaron Boring氏とChristine Boring氏は、2006年末に自宅を購入したのは、物件が道路から奥の方にある、「明確に『私道』とマークされた」場所にあったためだったと述べる。

 Google Street Viewは2007年10月にサービス提供範囲をピッツバーグに拡大した。訴状によるとBoring夫妻は、マップ上で自宅がはっきりと認識できることに気づき、「精神的苦痛」を受けたほか、不動産価値を低く評価せざるを得なくなったという。夫妻は2万5000ドル以上の損害賠償金の支払いと、サイトから自宅画像を取り除き、廃棄することを求めている。

 Googleの広報担当は本訴訟について、何のメリットもないとしている。「問題の解決に、訴訟という手段が用いられたのは残念だ。ユーザーが画像の削除方法や、申請を促進する使いやすいプロセスを知ることができるよう、YouTubeの動画などを通して、目に見えるツールを提供している」と広報担当は述べる。

 本訴訟を最初に報じたサイトのThe Smoking Gunでは、Boring夫妻が訴訟を起こすことで皮肉にも、より世間の注目を集めるようになってしまったと述べている。さらにAllegheny郡の資産評価担当局のサイトにはすでに、夫妻の写真が掲載されているとも、The Smoking Gunには記されている。

 プライバシーの侵害については、Googleが2007年5月にStreet Viewをリリースして以来、議論されてきた。

 ローンチ後まもなく、Googleは個人を特定可能な顔やナンバープレートを、申請に基づき削除できるように、方針を変更した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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