例えば、Yahoo!ショッピング一覧ページ内には、さまざま絞り込みのための機能やナビゲーションがあります。ただ、図3を見ると、それらの要素は画面内にバラバラと配置されていることがわかります。
一方、ユーザーは、絞り込み機能(結果一覧上部)を1つ見つけた時点で、その同じ絞り込み機能を使い続けます。「絞り込みはココだ」と思いこんでしまい、同じ画面上に同タイプのツールが実は複数存在する、とは想像しにくいのです。
次は検索結果一覧画面を検証したいと思います。今回のテストにおいて、検索結果画面は2通りのパターンがありました。1つは「縦型表示」(商品が縦に長く並んでいるタイプ)、もう1つは「碁盤型表示」(商品が碁盤のマス目状に並んでいるタイプ)です。
下記は、同じ被験者(被験者A:20代女性)がYahoo!ショッピングとAmazon.comの検索結果画面をそれぞれ見た時の視線の動きです。視線の違いを見てみましょう。
縦型表示の場合、被験者は上部数件を見ただけで、他のページへと遷移をしてしまいました。一方、碁盤型表示の場合、被験者は縦型表示よりも多数の商品に視線を向けていました。
Yahoo!ショッピングでもAmazon.comでも、1ページ内に表示される商品件数はほぼ同じです。しかしながら、Amazon.comは、画面内の余分なスペースを省き、その分商品写真の大きさや、文字の読みやすさにこだわって、商品が配置されています。
どちらのページにおいても、結局ユーザーの欲しい商品はありませんでした。ただ、縦型表示では全く視界に入っていない商品が多数あった一方、碁盤型表示においては商品が一応一通り見られています。「チラ見しかされない商品棚」と「しっかり見られる商品棚」、商品が売れやすいのが後者であることは容易に想像がつきます。
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