“地球2周分”の国内出張--サイト作成ツール「Jimdo」の地道な販売戦略

井指啓吾 (編集部)2015年10月16日 10時00分

 KDDI ウェブコミュニケーションズが2009年から運営する、ホームページやネットショップの作成サービス「Jimdo」(JimdoJapan)のサイト数が、2015年9月21日時点で100万件に達した。10月17日からは、実際のJimdoユーザーを起用したテレビCMを一部地域を除く全国で順次放映する。ユーザー数、サイト数のさらなる増加につなげたい考えだ。

  • KDDI ウェブコミュニケーションズ取締役副社長の高畑哲平氏。2009年にドイツに渡り、Jimdoの日本独占販売権を取得、カントリーマネージャーに就任した

 Jimdoはドイツ発のウェブサービス。ユーザーは豊富なデザインのテンプレートから好きなものを選び、HTMLやCSSを使わずにホームページを作成できる。現在は世界12カ国で展開し、約1200万件以上のホームページが作成されているという。KDDI ウェブコミュニケーションズは2009年にJimdoの日本独占販売権を取得した。

 日本ではこの6年間、サービスの充実に加え、ホームページの運用ノウハウなどを伝えるセミナーやイベントの開催に注力。スタッフが全国44都道府県を巡り、地道にJimdoを訴求してきた。同社によれば、2014年以降にスタッフがユーザーに会いに出張で移動した距離は、およそ“地球2周分”に匹敵する約9万kmになるという。

 同時に、Jimdoの魅力を広く伝えるユーザーを「JimdoEvangelist」として認定したり、Jimdoに関する相談を受け付ける「JimdoCafe」を全国に設置したりして、広告出稿を控える一方、クチコミによりユーザーを増やしてきた。実際、同社が9月に実施したユーザーアンケート調査では、回答者2629人の約35%が、Jimdoを知ったきっかけを「クチコミ」と回答したそうだ。

 今回、日本でのテレビCMの放映を決めたのは、先にドイツで放映したテレビCMに大きな反響があったためだという。同社取締役副社長である高畑哲平氏は、テレビCMの放映によって「Jimdoの日本でのサイト数を300万件までもっていくことが目標」と語る。

 今後、機能拡充も予定している。高畑氏によれば、11月中旬にも、日本独自の機能である「モリサワフォント」の提供数を増やす。また、日本のウェブ制作に適した、フォントや行間を考慮した新レイアウト「Tokyo」を追加する予定だそうだ。

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